概要
若木民喜による漫画『神のみぞ知るセカイ』のスピンオフ作品および『神のみぞ知るセカイ』単行本22巻限定版付属のOVA作品の略称。
漫画の方は、『週刊少年サンデー』2013年15号から17号まで短期連載されたのち、単行本21巻限定版に番外編コミックスとして付属。
正式なタイトルは『マジカル☆スター かのん100%』。公式の略称は「マジかの」だが、似たタイトルの作品があるため「かのん100%」という略称が使われることが多い。
あらすじ
歌良し、顔良し、性格良しな国民的アイドル・中川かのん。トップアイドルとして日々活躍する彼女であったが、ある日宿主を持たずとも魂だけで悪魔の力を振るう駆け魂「はぐれ魂」に遭遇する。
かのんは「はぐれ魂」によって悪しき魔法をかけられ、気がついたら……体が縮んでしまっていた!
子供の姿のままではステージには戻れない。かのんは、かのんの親戚・中川まろんとして小学校に通いつつ、元に戻るためエルシィとともに「はぐれ魂」たちを追うこととなる。
登場人物
はぐれ魂の騒動に巻き込まれて子供の姿になってしまったトップアイドル。
元に戻るため、魔法少女に変身してはぐれ魂を倒すことに。
普段は正体を隠し中川まろんとして小学校に通い、小学校のクラスメート・こずえちゃんの家で居候している。
はぐれ魂が現れた時にはエルシィのサポートを得て羽衣と歌の力で魔法少女(マジカル☆スター)に変身。歌を歌って戦い、はぐれ魂を倒してゆく。
- こずえ(CV:洲崎綾)
かのん(まろん)によってはぐれ魂から助けられた小学生。かのんファンで「かのんちゃんの妹オーディション」に応募したことでまろんと出会う。
元はおとなしい引っ込み思案の性格。まろんを居候として迎え入れ、友達になる。
OVAではまろんの正体が中川かのん本人であることを知り、妹オーディションの後晴れてかのんの妹に選ばれる。
おなじみバグ魔。とりあえず神にーさまそっちのけでかのんのはぐれ魂退治をサポートするが、やっぱり役立たない。出番も少ない。
- ベル・マーク・アツメ
かのんと同じく、はぐれ魂の力で幼女化した元アイドル。かのんとは異なり、悪の幹部としてはぐれ魂に与し世界征服を目論んでいる。かのんに倒された後、最終話でいつの間にか仲間に。
- はぐれ魂
駆け魂とは違い、宿主を持たない。また、言葉を話すことができる。『神のみ』本編に出てくる一般的な駆け魂よりも強い力を発揮するが、かのんの歌の力で倒される。
- 岡田さん(CV:伊藤美紀)
かのんのマネージャー。まろんから重大な報告を受けても明後日の方向に商売っ気を出す大ボケキャリアウーマン。
コミックス単行本のカバー裏で、本編主人公として物語の内容に「魔法少女モノに必須の世界観説明用マスコットがいない!」「安易な風呂シーンは作品価値を下げる!」「ラスボスが生きてると続編の可能性作るからトドメ刺せ!」と、キレッキレのメタい視点でダメ出しをしまくる落とし神さん。安定の傍若無人ぶりは今作でも健在。
コミックス版とOVA版
時系列的にOVA版はコミックス版の前の話ということになっている。
また、OVAでかのんは自分が幼女化していた時のことはすべて夢だと思い込んでいたが、こずえからの一言で現実だったのだと悟り、二人だけの秘密としている。
余談
「魔女っ子かのんをやろう」という企画の原案はおなじみの原作者・若木先生……ではなく『神のみ』アニメのキャラクターデザインを担当した渡辺明夫氏であり、本作でもやはりキャラデザを担当している……というかコンセプトデザイン、ストーリープロットなど各種設定全てが(若木先生による『神のみ』という世界の下敷きこそあるものの)渡辺氏の手による拡張設定のもとに構築されている。
そのため若木先生は本作については「『神のみ』原作版に対してはパラレル」(逆にアニメ版に対しては繋がっている可能性は示唆されている)である事を明言しており、『かのん100%』の漫画版に関しても「自分(若木)は(かのん100%に関しては)渡辺さんの設定とシナリオに沿って作画しただけだ」としている。
ただし、これは若木先生が本作に対してなんらかの拒否反応を示しているとかいうわけではなく、むしろ渡辺氏の本作に対する功績をきちんと把握してもらいたい、という考えのもとにある仲間思いゆえの言動である事は把握しておく必要がある。
天理編OVAの打ち合わせの後、アニメ関係者が集まった飲み会の席で決まった企画だったとのこと。