「久しいな…梟のせがれよ」
概要
CV.宮寺智子
老練なくノ一で歴戦の幻術使い。主人公の狼へ、義父の梟があてがった忍び技の師でもある。
幻術をかけた薄井の森で当時まだ幼い狼と日々戦い、忍びの技を身に付けさせるという厳たる修行法で、狼を熟達の忍びに育て上げた。幼少の狼にとって、梟とお蝶は忍びの師であると共に両親のような存在でもあった事だろう。
もとは葦名に仕える忍びで葦名一心たちとも交流があり、一心曰く名酒「竜泉」を手に入れた際に、酒の席で幻術を使ってかすめ取ろうとしたらしい。
煙も嗜むようで、公式設定画では煙管を吸っている姿がある。
物語開始より三年前、平田屋敷を賊と共に襲撃。目的はどうやら竜胤の御子である九郎だったようで、彼を隠し仏殿にさらい、幻術をかけて無力化していた。
主を追って現れた狼の前に冒頭の台詞と共に現れ、御子をめぐって戦うことになる。
戦闘
「まぼろしクナイ」を武器に、足技を主とした華麗な体術で周囲に張った見えない鋼線へ飛び回りながら、地に足つけぬ戦いを得意とする。
そして「まぼろし」の異名から分かるように、戦いの後半から数々の幻術を仕掛けてくる。
第一段階
惑わば死ぬるぞ、せがれ殿…
チュートリアルを終えてから、最も早く戦えるストーリーボスである。
リーチが短く一撃毎の攻撃力は大きくないものの、老体からは想像もつかない機敏さで手数の多い攻撃を放ってくる。
技を弾いた後や大技後の隙が大きいので、人型のボスの中では比較的攻撃が通りやすい。
第二段階
我がまぼろしに、惑え
お蝶に忍殺を決めると頭上から声が……なんと今まで戦っていたのは幻のお蝶だったようで、仏像の上にいた本体が、ここでようやく姿を現す。
ここから本番に突入し、お蝶の代名詞でもある幻術を使い始める。幻術はお蝶の隙を埋めるように繰り出されるため、難易度が格段に上がる。
武器
- まぼろしクナイ
お蝶の使用する針のように細長いクナイ。投擲はもちろん、両手に2本づつ挟んでかぎ爪のように用い接近戦を仕掛けてくる。
これに蹴りを交ぜた格闘戦の使い手で、見かけ通り蹴りもクナイもリーチがかなり短い。
大技でなければ蹴りを弾くと怯んで攻撃が止まるので、弾き後の斬り返し攻撃が有効打になる。
強化義手忍具の1つとして制作すると狼も使うことが出来、後述の「まぼろし蝶々」のギミックを備えたユニークタイプの手裏剣として使用可能。相手にクナイを放つと同時に、幻術の蝶々がその後を追って飛ぶ。
威力が高くガードされても削り能力が高いが、弾速はやや遅く依代の消費量が重いのがネック。
技
- 足技-
クナイとのコンボや弾いた時の返しとして放ってくる蹴り技の数々。
弾きに成功するとまるで太い金棒か何かで打たれたかのような重く響く打撃音を残す程の蹴りは、所詮老いたくノ一の足技よと嘗めた狼を容易く叩き伏せる。
お蝶の攻撃全ての起点である為、これを安定して捌けるようにならねば話にならない。
- 鋼線渡り
周囲に張られた鋼線も足場にして攻撃をする技。飛び乗った後は様々な動きに派生する。
鋼線に乗ったお蝶に手裏剣を当ててもガードされるが、鋼線に乗る直前や直後の隙が狙い目。
大技を放つ際に鋼線を使用するので、鋼線が光った際は注意。
- 危・下段
攻撃を弾かれた時などの追撃として放つ下段凪ぎ払い。単発技。
ダッシュから派生する下段は、こちらが走って逃げていても当たるほどの追尾性。出した後、鋼線渡りに派生する。
- 危・掴み
足を相手の頭に絡ませながら引き倒し、深々とクナイを突き刺す忍殺技。
ステップ等で回避可能。また鋼線渡りからの派生技である関係上、鋼線に乗せなければ封じることができる。
お蝶が師の狼も、上空からの奇襲忍殺の際に似たような動きになるものがある。
- まぼろし蝶々
相手を追尾して飛ぶ、光の蝶々を象った弾幕。
お蝶が二段階目に入ると特定の攻撃で蝶が現れ、当たるとガードを貫通してダメージを食らってしまう。その特性上、弾きに専念していても回避を強要される厄介な攻撃。
弾速はクナイよりはるかに遅いが、出した後もお蝶は動き回るため追尾性も相まって回避が難しい。お蝶と弾幕、その双方に気を配らなければならない。
まぼろし蝶々はクナイ依存しておらず、クナイを投げる以外の攻撃でも蝶が現れる。
前述の「まぼろしクナイ」のギミックにもなっており、こちらもガード貫通の効果を発揮。溜めにより、出現数を2匹から最大7匹まで増やせる。
- 幻術
指を鳴らして、一定時間複数体の幻影を召喚する。幻影は一撃で消滅するものの、各々がこちらに攻撃を仕掛けるため単純に相手が増える上、その間お蝶の攻撃をしのがなければならない。
範囲内の幻影を消す効果を持つ「種ならし」が有効ではあるが、倒せば形代が手に入るため義手忍具「手裏剣」で倒せば消費を気にせず倒す事ができる。
時間経過で幻影が消滅する為、相手せずただ逃げ回るのも手。その場合、次の「まぼろし蝶々・群舞」に注意が必要になってくる。
- まぼろし蝶々・群舞
指を鳴らし、範囲内の幻影たちをまぼろし蝶の群れに変えて襲わせる攻撃。
残った幻影の数が多ければ多いほど、飛んでくる蝶の数が増えて回避が難しくなる。
回り込んで走ったり、周囲の柱を使って防御するのが有効。あるいは幻影をマメに処理すれば、危険度もグッと下がる。
- 乱舞攻撃
二段階目から繰り出す八連撃。起点の蹴りと共にまぼろし蝶々が現れ、そこから乱舞を繰り出す。
最後の下段をかわせば反撃の好機。
お蝶殿… 御免!
腕を上げたね… おお…か…み……
――激戦を制し、かつての師に止めを刺す狼。育ての母でもあるお蝶は、自らを下すに至った彼を初めて通り名で呼び、その成長を讃えて散っていくのだった……。
後半戦が手ごわいボスだが、所謂寄り道ルートのボスであり序盤はスルーするのも手。能力を上げて出直す等して挑む事も可能である。
余談
当時平田屋敷の郎党だった野上伊之助がお蝶と対峙し、幻術破りのアイテム「種鳴らし」を用いて対抗したようなのだが、呆気なく返り討ちにされた様で仏殿手前の渡り廊下に、息も絶え絶えに倒れている。
その「種ならし」を一個だけ譲って貰えるのだが、効果こそ非常に頼もしいが到底一個では役に立たず、序盤では道中や店売りで入手する事も出来ない超貴重品。その為、あまり対策になってないのが実情である。
なお、一戦目の幻影お蝶やまぼろし蝶々自体は強力な幻術なのか、「種ならし」が効かない。
元は葦名の忍びであった彼女がなぜ賊を率い、九郎を狙って平田屋敷を襲撃したかについては作中はっきりとした理由は述べられておらず、お蝶自身も「さてな… 惑わば死ぬるぞ」と、狼からの問いかけを煙に巻いているためはっきりとしない。
だが、ある条件を満たすと解放される、平田屋敷(二回目)で特定の敵相手に聞き耳を立てると、襲撃を手引きした者が誰かを知ることができる。その正体を知れば、お蝶が賊に加担した理由もおおよその見当がつくというものである。