戦は続き、屍は詰まれ、怨嗟ばかりが満ち満ちる
※この記事は『SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE』におけるネタバレを含んでいます。
概要
ストーリー終盤、内府軍襲来後の城下、葦名城大手門前広場に現れるボス。ただしゲームクリアとは直接関係のない、裏ボス的な立ち位置にいる。
燃えるような赤い毛に身を包んだ左腕の無い隻腕の鬼であり、炎を操る力を持つ。そして本来左腕があるべき場所には半透明の炎が吹き出て歪な形の腕を形成している。凄まじい力を持ち、歴戦の葦名衆をも上回る内府軍の兵をいとも容易く蹴散らしており、大手門前の道には巨大な爪痕や燃え盛る炎など怨嗟の鬼が振りまいたと思わしき破壊の痕跡が見て取れる。
なお前述の通り当ボスはクリアとは無関係のマップに配置されているため、事前知識無しでプレイしていると見逃してしまうことがある。あるいは存在を知っていても、城下への正規ルートが瓦礫によって閉ざされており回り道をしないと辿り着けないため、行き方が分からず諦めて抜け穴に向かってしまうプレイヤーも。
本城の鬼仏近くに座り込んでいる侍に話しかけると行き方のヒントを貰うことができる。また荒れ寺に行くと情報屋の藤岡から、仏師が城下に向かって行きそのまま行方不明になったことが聞け、ラスボス戦前にちょっとしたイベントがあることが分かる。
戦闘
・・・ああ、全部、燃えちまった・・・
・・・炎が、暴れ狂って・・・
・・・ひどく哭いてやがるんだ・・・
鬼形部と闘った大手門前広場で戦うこととなる。
左腕による炎を纏った攻撃はいずれも圧倒的な攻撃範囲を誇り、少し離れた程度では簡単に捉えられてしまう。またその巨体とは裏腹に、獅子猿をも超える速度で動き回るため、逃げても一瞬で距離を詰められる。
そしてストーリー最終盤のボス故に攻撃力が非常に高く、殆どの攻撃は2回食らうだけで体力を全て持っていかれてしまう。加えて左腕による攻撃を受けると炎上の蓄積値が溜まり、回避だけで精一杯のプレイヤーを更に焦らせることになる。極めつけは体力ゲージで、なんと3本もあり破戒僧と違って開幕忍殺で1つ削れるなどのギミックもないため、かなりの長期戦を強いられることになる。
基本的には弾きよりも回避を主体に立ち回ると良いとされる。左腕の攻撃は怨嗟の鬼の足元、特に側面~背後に攻撃判定がないため、思い切ってダッシュで近づいてしまうのが最も楽な対処法である。ただしステップで距離を離す、地団駄で足元を攻撃するなどして怨嗟の鬼も対応してくるので、それらを上手く見切り反撃に繋げる技量が要求される。
高くジャンプしてからの着地や、体力ゲージが残り2本になってから使う左腕を地面に叩き付けて炎を放射させる攻撃は、非常に範囲が広いが攻撃後の硬直中に鉤縄を引っ掛けられるため、上手く回避できれば逆にこちらが攻撃&接近するチャンスとなる。
なお怨霊タイプの敵ではないものの、怨霊特攻の義手忍具「泣き虫」が3回まで有効となっており、使用すると10秒ほど苦悶するモーションを取り隙だらけとなる。(強化素材「泣き虫の指輪」のテキストに有効である理由が示唆されている)。刀に怨霊特攻を付与する神ふぶきも有効で、両方を合わせれば一瞬のうちに体力ゲージを削り切ることも不可能ではない。行動パターンが激化し攻撃の対処がより一層難しくなる、体力ゲージが残り一本のときに使うのがベストか。
また全体を通して炎上を防ぎつつ攻撃をガードする忍具「朱雀の紅蓮傘」が重宝する。どうしても左腕に当たってしまうときは頼ってみよう。ただし形代を消費しすぎて、上述の「泣き虫」が使えなくなるという事態は避けたい。
第一段階
- 踏みつけ攻撃
2種類あり、一つは大きく踏みつけるもの。もう一つは2連続の素早い踏みつけ。前者はディレイをかけてくるが、タイミングさえ掴めば容易に対処可能。後者は出が早いため、調子に乗って攻撃を続けているとカウンター気味に喰らってしまうことになる。こちらもガードか弾きで対処可能。
- 張り手
こちらに大きく前進しつつ、歌舞伎役者が見得を切るような動きで繰り出す。弾くとのけぞるモーションが入る。
- 頭突き
単発もしくは3連続の頭突き。ガードが弾きで対処。
- 飛び込み殴り
ジャンプして上方から殴りつける。かわせば大きな隙が生まれるので、攻撃のチャンス。
- 炎上飛び込み
全身を激しく炎上させた後、大ジャンプ、着地と同時に凄まじい爆炎と衝撃波を発生させる。ダッシュで距離を離せば爆炎は回避できるが、衝撃波は回避できない。衝撃波自体にダメージはないが、吹っ飛ばされると怨嗟の鬼戦では最も危険とされる中距離の位置関係になるので危険。怨嗟の鬼がジャンプしたらダッシュで距離を取る→着地と同時に鉤縄で衝撃波も回避でき、同時に攻撃チャンスを作り出せる。また、紅蓮の朱雀傘を使っても防御可能。余談だが、忍殺ゲージが減るにつれて、爆炎のエフェクトが大きくなるという演出がある(攻撃範囲等に変化はない)
- 四連撃
近距離戦において、二連続踏みつけと同じく最も警戒すべき行動。左腕振り上げが予備動作として入り、左腕振り回し2連続→踏みつけ→左腕振り回しを繰り出す。左腕部分の攻撃は弾いても炎上効果により削りダメージが入る。ステップとガード(弾き)を駆使して対処するのだが、タイミングがなかなかシビア。紅蓮の朱雀傘を使えば安定して対処可能。
- 左腕振りまわし
こちらと中距離程度に距離を離している時に主に使用。2回左腕を振り回して攻撃。もちろん弾いても削りダメージが入ってしまう。
- 左腕叩き付け
上述の左腕振り回しの後、距離を離している場合や、後述の下段攻撃の後に出してくることがある。叩き付けを避ければ大きな隙が生まれるので、攻撃チャンスである。なお、紅蓮の朱雀傘で弾くと怯みモーションが入る。
- 危・下段攻撃
左腕を地面に引きずりながらこちらに突進してくる。突進だが下段判定なのでジャンプで回避可能。この後、見得を切るモーションが入るので、接近戦に持ち込めるチャンス。
- 火球ばらまき
左腕を振るって火球をばらまく。中距離にいると、2回連続で出してくることがあるので非常に危険。
第二段階
- 左腕叩き付け→炎の放射攻撃
片足を大きく上げた後、左腕を地面に叩きつけ、炎の道を発生させる。単発で出すこともあれば、先述の下段攻撃の後に出してくることもある。左右にダッシュジャンプすれば回避可能。ただし、あまりにも近すぎると左右にダッシュジャンプをしても被弾するので注意。攻撃後、鉤縄マークが出るため、接近して攻撃チャンスを作り出せる。第二段階以降は下段攻撃を回避してもしばらく様子を見てから近づいた方が良い。
- 連発炎弾
第一段階のものに加えて、踊るかの如く暴れ狂いながら頭上から追尾性能付きの炎弾を8発放つ。通称「ズンドコファイアー」。追尾性能はかなり高く、直線的に走って避けていてもほぼ確実に被弾する。円を描くようにしてダッシュすることで回避可能。最後に必ず四股を踏む?ようなモーションが入り、大きく隙を晒すことになるので、攻撃チャンス。
第三段階
- 危・左腕振り回し(下段)→炎上網
左腕で周囲一帯を薙ぎ払い、炎上網を作り出す。こちらの行動範囲が限定されるため、今まで以上に正確なステップによる回避、ガード操作等が問われるなど非常に厄介。もちろん、炎上網に触れれば炎上ゲージ蓄積と体力ダメージが入る。一定時間経過で炎上網は消える。第三段階に入ると初っ端にほぼ確定で出してくる。いっそのこと炎上網が届かない範囲までダッシュで移動してしまうか、発動前に泣き虫で怯ませて阻止するのも一手。
- 危・下段攻撃
第三段階に入ると、今までと同じく、突進の下段攻撃をやった後、もう一度こちらに向かって同じ突進攻撃を仕掛けてくることがある。もちろん下段攻撃なのでジャンプで回避。この攻撃の厄介なところは、「1回目の突進→怨嗟の鬼が炎上網から出る→炎上網の外から2発目の突進」となるところであり、炎のエフェクトも相まって、「危」の文字が見えづらく、うかうかしていると2発目の突進を貰ってしまうので常に警戒しておこう。「危」が出る際の音も頼りにしていくと良い。
これより下は正体のネタバレがあります。
「怨嗟の炎か・・・」
その正体は怨嗟の炎に飲まれてしまった仏師の成れの果てである。
戦いを制し、とどめ忍殺を決めようとすると「お前さん、頼む…」という仏師殿の声が聞こえる。
身を焼く怨嗟の炎から、仏師殿の魂を解放してあげよう。
「さらばだ、仏師殿・・・」
お前さん・・・ ありが・・・とうよ・・・
ある男が、修羅になりそこない、
怨嗟の炎の積り先となった
因果ゆえ、なかなか死にきれぬ
だが鬼となり、ようやく逝けた
余談
ある手順をこなすことで怨嗟の鬼との遭遇時、1回目の忍殺を決めた後、とどめ忍殺を決めた後にそれぞれ狼の台詞が追加され、また撃破後に行ける大手門の建物内にいる老婆との会話も変化する。
ネット内にはボス同士を戦わせどれほど強いかを検証する動画があるが、その映像では怨嗟の鬼は葦名一心、巴流,葦名弦一郎、大忍び,梟の三体を同時に相手しても圧倒してしまうほどの強さを見せ付けていた。
作中で、押し寄せてきた内府軍を葦名軍もろとも踏み散らし、葦名の地を火の海に変えてしまったのも納得である。
・・・しかしながら、ある裏ワザ的操作を行って狼を大手門の上に登らせてしまえば、鬼は暴れ続けるもこちらに攻撃を当てることができなくなり、放っておくだけで間もなく崖から落下して死んでしまうというあんまりなノーダメージ攻略法も知られている(2020年11月アップデート以後のver.1.06でも撃破確認済)。
隻猩よ、卑怯とは言うまいな!
関連タグ
同じフロム作品のボスキャラ。炎を使った激しい攻撃、腕が左右非対称、角がある、宗教関係者の成れの果てといった共通点がある。