概要
シナリオ:『のっく、のっく、ちゃいむ』
ゆっくりTRPG動画『ふたりでクトゥルフ!』の続編。前回のセッションでプレイヤーだったゆっくり諏訪子が、今度はキーパーに挑戦する。
初心者KP(ゲームの進行担当者)に向けての動画であり、KP視点での描写やアドバイスが多い。また、PLとのトラブル回避のレクチャーも兼ねており、登場するPLは全員、「munchkin.txt(アメリカのゲームデザイナーが発表した、TRPGプレイヤーの分類)」に登場する四分類の典型のような性格である。
シナリオ内容:TRPGを趣味とする探索者たちは、ある夜、偶然見つけたオンラインセッションに参加する。しかし、開始直前、セッション主催者である「オーガエル」という男性の部屋からチャイムと激しいノックの音が鳴りだす。それに応対する彼の声とドアを開ける音が聞こえた直後、彼のマイクから謎の物音と会話、そして悲鳴が流れると共にぷっつりと反応が無くなってしまう。そしてそれと同時に、それぞれの探索者たちの部屋からもノックとチャイムの音が鳴りだした‥。
それぞれの探索者たちが自室からでオンラインセッションに参加しているため、物理的には完全に隔離されている。また、各PLは探索者の「部屋の見取り図」をあらかじめKPに提出しなければならない。「恐怖を体験する」という点に主眼がおかれており、PL自身の「現実的な恐怖」を強く煽る構成になっている。
キャラクター
ゆっくり諏訪子
KP担当。TRPG歴は浅くKPは今回初挑戦だが、問題児ばかりの卓を担当する事になる。それでも、イエスくんやクトゥちゃん、ブッダやニャル先輩といった「神友」たちの助けを得ながら悪戦苦闘する。
音無小鳥
PLの一人。KPしかやったことがなく、PLとしての参加は今回が初。腐っているのは相変わらず。今までKP経験しかなかったせいか今回のPL初挑戦に異様に意気込んでおり、自分の探索者にA4用紙50枚分+プレストーリー、冊子にして7冊分の設定を作ってしまっている。習得させる技能も完全にキャラ設定に合わせており、より良い技能があってもあえて取らない。他の二人のような露骨な問題行動はないが、とにかくキャラにこだわりすぎる問題児。いわゆる「リアル・ロールプレイヤー(緻密な描写に凝り、たとえ不利だろうがキャラ設定を厳守しようとするプレイヤー)」。
探索者:烏丸茂
60歳の図書館職員。通称「トリさん」。根は悪い人物ではないが、皮肉屋なため常に嫌みで応じてしまう。古書の専門家で、古書市場巡りが趣味という眼鏡が似合う素敵なおじさま。今回、付き合いのある吉良夜一に誘われてセッションに参加する。外見は漫画「娚の一生」の海江田醇。『ふたりでクトゥルフ!』に登場したNPCの流用で、元々は小鳥が探索者用に温め続けていたキャラのため細かい設定が異様に多い。樹里と言う妻(外見は「娚の一生」主人公の堂園つぐみ)がいたが既に死別している。
容貌、知性、教養、精神がかなり高い反面、身体能力関連の数値は平均かそれ以下。これは、「年齢が高い探索者はその年に応じて技能を多く取得できる代わりに基本能力値を下げる」というルールがあるが、小鳥の趣味で容貌以外が下げられているためである。他にも戦闘技能は一切無く、一応「精神分析」、「聞き耳」などの基本を押さえてはいるが、「芸術:古書鑑定」、「製作:古書修繕」、といった実用性の低い趣味全開の技能も取得している。
夜神月
PLの一人。原作の性格とは違い、戦闘狂の脳筋プレイヤー。ほぼ戦闘の無いシナリオであっても、自分の探索者が致命的に戦闘に不向きであっても、必ず高い戦闘技能を取得する。たとえ戦闘がある場合でも全く考え無しに突っ込むため、1セッションで最低3回、酷い場合は10回以上探索者を作り直す。シナリオや探索者に関係なく、とにかく戦いたがる問題児。いわゆる「リアルマン(小難しい事を考えず、とにかく戦闘したがるプレイヤー)」。
探索者:吉良夜一
28歳。TRPGが趣味なサイエンス系ホラー作家。知的なイケメンだがかなり華奢で身体が弱く、車椅子で生活している。性格はいわゆるオレさま系で、高圧的な自称天才。烏丸茂とは喧嘩しながらも仲が良いらしく、彼をオンラインセッションに誘う。
能力値はかなり偏っており、筋力が最低値、他にも敏捷と体力が絶望的に低い。その代わり知性が最高値で教養、容貌もほぼ最高水準となっている。取得技能は学術方面に幅広いが、突出したものがないためやや器用貧乏な感がある。更に月の趣味で、「鈍足」、「低体力」、「ダメージボーナスがマイナスにカンスト」と三拍子揃っているにもかかわらず「マーシャルアーツ」、「キック」、「ショットガン」を取得している。
涼宮ハルヒ
PLの一人。SOS団のメンバーとセッションをしていたが、鬼畜KP古泉のせいで全く生還できていないため、自分の探索者が死ぬことがトラウマになっている。そのため、とにかく自分の探索者を優先しがちで、本人に悪気はないが、少しでも有利になろうと強引な説得をよくやってしまう。生還に固執するあまり、ゲームの流れを悪くしてしまう問題児。いわゆる「マンチキン(少しでも自分が有利になろうと周囲にわがままを言ってしまうプレイヤー)」。
探索者:団涼子
24歳。悪役の女子プロレスラー。かなり大ざっぱでガラの悪い口調で話す。自宅に「キョン」というトイプードルを飼っている。外見はゲーム「レッスルエンジェルス サバイバー」に登場するライラ神威。
精神と容貌が低めだが、それ以外は総じて高い文武両道タイプ。探索向き、戦闘向きの技能をバランスよく取っている。取得技能を絞る代わりにかなり高い水準にしており、「応急手当」も使えるなど、とにかく生還に主眼がおかれたキャラとなっている。しかし、三人の中で一番SAN値が低い。
因み上記の三人には該当しないが、他に「ルーニー(とにかく笑いを取るために、受けを狙った事ばかりするプレイヤー)」という分類がある。
NPC
キョン
涼子が自宅で飼っているトイプードル。外見はAAのわんわんお。
オーガエル
今回のシナリオの導入となるオンラインセッションの主催者。顔は出ないが若い男性。喫煙者。セッション開始直後、突然鳴ったチャイムとノックの音の応対に出るが‥。