人物
惑星ボォスはカステポー地方の平民出身の騎士。
しかし、その騎士能力は生まれつき非常に弱く、モーターヘッド(ゴティックメード)に乗るのに必須であるファティマにパートナーとして選んでもらえない所謂「くず騎士」と呼ばれる最弱クラスの騎士である。
それゆえに騎士団に入団することができず、弱いといっても常人よりも高い身体能力を持つ騎士である以上は職業選択の自由も無かったため、鬱屈した思いを抱えながら騎士警察官としてカステポーの田舎町でゴロツキを取り締まる日々を送っていた。
そんなハイトにも星団暦3030年に魔導大戦が勃発したことで転機が訪れる。
バッハトマ魔導帝国によるハスハ侵攻のニュースで若い騎士達の活躍を観たことで居ても立ってもいられなくなり、立身出世を夢見て騎士警察官の任務を放棄し、ハスハ東西を結ぶナカカラ・クルル王国へ渡った。
仕官の道を求めてどこかの国家騎士団に興味を持ってもらうべく、その微妙に剣聖ダグラス・カイエンに似てないこともないような容姿を利用して彼の名を騙ったり、アララギ王朝なるものの末裔を名乗ったり、貴族の隠し子を騙ったりと、経歴を詐称しまくって吹聴して回っていたところ、ハイトのことを知っていたバッハトマ騎士のバギィ・ブーフに正体を明かされてしまい、一撃でKOされてしまった。
だが、諦めることなくバギィとその場に居合わせたバッハトマ忍者部隊・黒豹騎士団団長の泉興京巴に懇願したことで、バッハトマに雇ってもらえることになった。
星団暦3031年、パシリとして巴の下で働いていたところ、バッハトマ黒騎士団団長デコース・ワイズメルに興味を持たれたことで、彼直々の指名でメンテナンスのために里帰りすることになったエストのエスコート役を任される。
そして、エストを送った先で会ったファティマ・マイト(AFガーランド)のミース・シルバーに一目惚れし、彼女のために命を掛けるようになっていく。
登場当初はやや捻くれた態度をとっていたが、バッハトマに雇われてからは少々お調子者のきらいのあるチャラめの兄ちゃんへと変化していた。しかし、一般人にすらバカにされがちな騎士警察官時代の境遇を考えれば腐ってしまうのも無理も無いため、どうもこちらの性格の方が素の模様。
ただ、大抵のくず騎士が強い騎士、マイト(ガーランド)といった高位の人物やファティマを逆恨みしてゴロツキやチンピラに身を貶してしまう中で、目上の人間に対する敬意はしっかり弁えており、任された任務を頑張ってこなそうとするなど根は結構真面目で、本質的には善人である。
ハイトにとって惜しむらくは、その心意気に実力がついてきていないことだろう。
騎士として
最弱クラスの騎士能力なうえ、家柄も低く、何か特別な能力を持っているわけでもない最下級の騎士である。
その弱さは大量生産品である工場製ファティマすら振り向かせることも出来ず、エルディアイ・ツバンツヒがファティマでも躱せるレベルにまで手加減して放った一撃を手も足も出ずにまともに喰らって昏倒してしまい、彼女を呆れ返らせてしまったほど(本来、ファティマは騎士よりも弱く作られている)。
しかし、「◯◯では最強クラス」という強キャラが大挙して登場する本作においては、幸か不幸かその弱さと情けなさゆえにかなりキャラが立っており、印象深いキャラクターとして扱われている。
また、不思議なことにデコースのような最強クラスの騎士になるほど、何故かハイトに対して何か感じる物があるらしい。
なお、「一応は最低限レベル程度のことはできる」とのことなので、作中最弱と評されるワスチャよりは強いと思われる。