概要
先行種族が作った遺物「クヴェル」を発掘する職業「ディガー」として優秀な功績を立てている家系「ナイツ家」の一員にして、本作の「裏の歴史(表沙汰にならない一般人たちの冒険劇)」の主役。
物語の経緯
アニマ(≒魔力)を感知する力が非常に高く、それゆえに術の腕前は天才的。
クヴェル探知もアニマ感知が重要なので、この手の職業にはうってつけの才能である。
採掘が終わったとも噂される遺跡でクヴェルを発見したり、鉱石採掘にてアニマ探知機としての役割を担ったりと、才能をフル活用すること多々(あまりに優秀すぎて他の人たちに信じてもらえない事もあるが・・・)。
そんな彼のターニングポイントとなったのが、父ヘンリーを殺した男アレクセイ・ゼルゲンを追跡した時のこと。
アレクセイがいる酒場に足を踏み入れた瞬間、不気味なアニマを感知する。
そして、アレクセイを倒した後に再びこのアニマを感知したことで、事件の真相が「アレクセイ本人ではなくアレクセイの持っていた道具」にあったと予想し、その道具「エッグ」の破壊に血道をあげるようになる。
性格としては温厚で紳士的。
ディガーは、うまくいけば周囲から賞賛の目を持って迎えられる花形だが、あるかどうか分からない財宝を求めて発掘をするため、下手するとゴロツキ同然にもなってしまうため、ディガーに悪いイメージを持つ人すらいるのだが、そうした人のフィルターをかけた目線から見ても悪人に見えないほどである。
ついには、クヴェルを作った先行種族が作った危険な遺跡「メガリス」の1つを踏破したことで、それまでの功績も合わせてディガーとしては最上位の称号「タイクーン」の名を冠せられ、タイクーン・ウィルと呼ばれるようになる。この時探索した「氷のメガリス」は、一定以上の高潔な人格を持っていないと中枢装置を利用できず、彼はこの装置に認められてクヴェルを手にしており、それ自体が人格者の証明といえるだろう。
基本的に、後の時代の歴史書には裏の出来事は掲載されないが、彼に関しては偉大な功績を打ち立てたディガーとして掲載され、ギュスターヴ13世すらも一目置く存在である。
そして、なかなかしたたかな一面もあり、財宝目当てに町を襲おうとした海賊にクヴェルありとの偽りの情報を流し、襲撃した所を仲間が討ち取るというシナリオすら考え出し、実行に移したこともある。
結果、海賊は彼の思惑通りに完全に作戦に引っかかり、「海賊を騙すとは大悪党だ」と言わしめるぐらいの策士と言える。
70年あまりの戦い
本作はおよそ100年の歴史を追うストーリーだが、その殆どの時代に彼は登場する。
そして、なんと86歳まで戦闘メンバーとして参加する。
こんな芸当をするのは勿論本作では彼ただ1人である(次点は69歳で戦場に赴いたケルヴィン)。
きちんと鍛えていれば年老いてからも強い。
さらには、設定ではその後も生き続け、享年101歳の大往生だったとのこと。