概要
人物
序曲PVにおいてボイスのみ登場していた人物。それ以上の情報はなかったが、ver4.1の作中で初代(つまり先代の)水神と判明した。
500年前の天理からの召集でカーンルイアに赴いたが、その戦いで亡くなっている。
古い博物誌の抜粋によると、彼女の流した最初の涙から純水精霊が生まれたという伝説があるらしい。
彼女の姿は石版に遺されており、薄いヴェールを被った修道女のような格好をしている。右肩には毛先のカールした暗い色の髪が垂れており、サイドアップにも見える。
経歴
魔神戦争より前から、当時ヒトの領域で無かったフォンテーヌを治めていた。
他者を想うことができる慈悲深い神だったとされ、現在生き残っている純水精霊からは、今もなお崇拝されている程。テイワット中の水に純水精霊達を派遣し、水を通じて世界を繋ぎ和平を築こうと考えていたらしい。
その一方でどこか楽観的だったのか、ある時民の真摯な願いに答えるべく、天理の敷いた禁忌を破り「壮大な御業」を行った結果、天理の激しい怒りを買ってしまう。
その行動の恩恵を受けたフォンテーヌの全ての民は原罪を背負う事になり、フォンテーヌという国に対しても不可避の「滅びの予言」を宣告されてしまい、エゲリア自身も長らく幽閉される事になった。
エゲリアが幽閉された事で停滞し、大洪水によって文明もリセットされたフォンテーヌに現れたのが「砂の王」から逃がれ黄金の船と共にやって来た「魔神レムス」。
彼は衰退したフォンテーヌに代わる「古代レムリア文明」を築き上げるが、元いた原住民には受け入れられず、民同士は戦争に等しい対立関係となり、止むを得ず勝利したレムスはフォンテーヌをレムリアの属領とした。
一方、エゲリアやその民に敵意はない上「異なる滅びの予言」を受けていたレムスは、その打開策を求め水のヴィシャップのプリンケプス・スキュラを説得し、幽閉中のエゲリアに面会。レムスを信用したエゲリアは自分の犯した罪と、現テイワットの生命とは相容れない「原始胎海」について語り聞かせた。
それはレムスにとって滅びの予言の打開策にはならなかったものの、彼はエゲリアから託された「原始胎海の水」を使って魔像の原料となるイコルを作り上げ、レムリアの更なる発展を成し遂げた。
しかしレムリア文明は結局予言通りに自滅を迎え、レムスの死後何らかの理由で幽閉から釈放されたエゲリアが、水神として再びフォンテーヌを治めるようになった。
レムリア文明崩壊後は、僅かに生き残ったレムリア人のひとりであるカッシオドルに協力し、カッシオドルはフォンテーヌ人たちの協力を得てレムリアの負の遺産を封印することに成功した。その時協力したフォンテーヌ人たちが「ファントムハンター」となり、後のマレショーセ・ファントムの祖となった。
その後エゲリアは「原始胎海」の再来・浸食を防ぐため、その境界にゲートを設立。贖罪を欲していた罪人達にそれの管理を託し、現在のメロピデ要塞となる海底砦を共に築きあげた。
世界任務「水仙十字シリーズ」では、孤児や犯罪者の子どもを養育するための孤児院「水仙十字院」を設立していた事も明かされている。
500年前の時点では知能が低いものの大人しい純水精霊のリリスを院長に、元海軍司令官の人間の女性バザルを副院長に任命しており、当時いた4人の孤児たちの中には後にクロックワーク・マシナリー技術を大きく向上させた天才児アラン・ギヨタンの姿もあった。
しかし程なくしてカーンルイアが起こした大戦の中、対処に動いていたエゲリア本人もスメールとの国境付近で何かしらの敵勢力に致命傷を負わされ死亡。数百年後には訪れるだろうと予想された「予言」への対処を為せず終いとなってしまった。
戦乱の波はフォンテーヌにも押し寄せ、海域で暴れた漆黒の魔物エリナス討伐のためバザルは前線に復帰し、そのまま帰らぬ人となる。
バザルの死後、エゲリアの死の混乱もあって水仙十字院はリリスだけでは経営困難となり閉院し、4人の孤児はそれぞれバザルの友人2人に引き取られた。
エゲリアの死からしばらくして、エゲリアが自らの後継者に指名していた純水精霊のフォカロルスが新たな水神となった。
死後
エゲリアの遺体はスメールとフォンテーヌの国境近くで「甘露活水」になり、彼女の友人だった初代草神マハールッカデヴァータに保管された。
そしてその地にも厄災が襲いかかった際、かつて花神がマハールッカデヴァータに託した霊光から創られた「神鳥シームルグ」は何とか対応しようとするも力及ばず、当の草神も助太刀どころではない事態に陥ったまま命を落とす。
そのためシームルグは「甘露活水」を飲み、自らを犠牲にして花霊を含む霊光百種を創造し、結果的に花霊たちが人間たちの協力を得て厄災を退けた。
「甘露活水」は万種母樹を育て、万種母樹とその中にあるエゲリアの神識がアビスの力が溢れる「トゥニギ黒淵」を封じている。後にエゲリアを探しに来た純水精霊たちは万種母樹を見て彼女の死を知り、そのままフォンテーヌの将来を絶望視して世界各地に散ったという。
ゆえに花霊たちは花神・草神・水神のハイブリッド眷属とも言え、見た目もどこか純水精霊と似ている。そのため草神の眷属であるアランナラたちと違い、スメール領に住む種族でありながら草神とは殆ど関わりがなく、花霊たちが信仰している神は万種母樹に宿る神-つまりエゲリアである。
次代の水神として神座を受け継いだフォカロルスは、予言自体は回避不可能なものと早々に身限りつつも、フォンテーヌの民の原罪を祓い「滅びの結末」だけを回避するための策を練り、天理をも欺く一世一代の大芝居を打つことになる。
その詳細と結末はフリーナおよびヌヴィレットのネタバレ項目をご覧頂きたい。