アラン・ギヨタン
あらんぎよたん
やつらは魔獣を活性化させるつもりだ
このことを審判官様に報告せねば
本編の時代から500年〜400年前の間に存在したフォンテーヌの偉人。
フォンテーヌ科学院の初代院長。プネウムシア対消滅エネルギーの動力コアを生み出し、自立思考が可能なクロックワーク・マシナリーを作り出した天才科学者。
一時期はマレショーセ・ファントムに所属していた事もあり、当時はヌヴィレットの部下であった。ヌヴィレットの伝説任務の回想シーンでも登場している。
先代水神エゲリアの下で運営されていた孤児院「水仙十字院」の孤児のひとり。
当時は純水精霊のリリスが院長を、元海軍副司令官のバザルが副院長を勤めており、アランは妹のマリアンや同じ孤児のルネとジェイコブと共に子供時代を過ごしていた。勇者物語の役はいつも勇者を演じていた。
しかし500年前の大戦が勃発した際に水神エゲリアもバザルも死亡し、「水仙十字院」の閉院が決まった際に妹と共にバザルの友人エマニュエル・ギヨタンに引き取られた。
その後は子どもながらも天才児ぶりを発揮して自然哲学学院に入学し、現在までクロックワーク・マシナリー動力学の基礎となっているプネウムシア対消滅エネルギーに基づいた新型の動力コアを開発した。後から自然哲学学院に入ってきたルネやジェイコブとも再会し、妹マリアンや面倒見の良い年上の助手カーターを交えて仲良く交流していたが、カーターが死んだ事件をきっかけにアラン・マリアンと、ルネ・ジェイコブは絶交する事になってしまった。
成人後は妹マリアンと共にマレショーセ・ファントムに所属し、当時最高審判官に就任したばかりのヌヴィレットの部下となった。また妹の仕事を補助できるようにと思考できるロボット「セイモア」を作った。
その後ルネとジェイコブが自然哲学学院の科学者たちを取り込んで設立した「水仙十字結社」がヌヴィレットから犯罪組織と認定され、マレショーセ・ファントムの一員としてエリナス地下での討伐作戦に参加。この戦いでルネの目論見を阻止することに成功するも、ジェイコブを取り逃した上に妹を含めた多くの同僚を失ってしまった。またエリナス地下での激しい戦闘の結果エリナスが傷付き、その傷口から後にメリュジーヌが誕生した。
エリナスでの戦いの後アランはマレショーセ・ファントムを辞職し、自然哲学学院の後釜となるフォンテーヌ科学院を設立して初代院長となった。しかし妹や親しい人たちを失ったアランはそれ以降親しくした人物はおらず、歳を取って科学院を退職した後は工房に身を投じ、二度と人に会うことはなかった。晩年の研究成果は公表されず、没後に工房で何かを建てていた痕跡だけが見つかったという。
【水仙十字院時代】
マリアン・ギヨタン
実の妹。フォンテーヌ科学院がある「マリアン記念公園」の名前の由来となった人物。
4人の孤児たちの中では一番年下ながらもお姉さんぶっていたという。500年前の漆黒の災いの後は兄と共にエマニュエル・ギヨタンに引き取られた。3人とは違い研究職には向かなかったが、自然哲学学院に所属していた3人によく会いに行っており、カーターとも交流があった。
成人後はかつての義父同様に兄と共にマレショーセ・ファントムに所属する。エリナスの戦いで致命傷を負い、死に際のマリアンは彼女を助けようと取り乱したリリスによって取り込まれた。その結果リリスとマリアンは融合し、人型純水精霊「マリアン」となった。
ルネ・インゴルド
同期の孤児で友人。元はポワソン町の町長ルノー・ド・ペトリコールの息子であったが、500年以上前にポワソン町がマレショーセ・ファントムによって包囲殲滅された後、両親を失ってジェイコブと共に水仙十字院に送られた。4人で一緒に勇者と悪龍の物語を演じる時は悪龍の役。漆黒の災いの後はジェイコブと共にカール・インゴルドに引き取られる。
アランに並ぶ天才児であり、義父やジェイコブと共にレムリア文明や、スメールでカーンルイア遺跡を探検していた中でカーンルイア人が残した文献を研究し、自ら考案した「世界式」によって世界の滅亡の日を算出し、数百年後に世界が終末を迎えることを知る。
以降は世界を避けられない破滅から救う研究を開始し、その方法を探すべくジェイコブと共に自然哲学学院に入学、アランと再会する。アラン共々「天才児」として周囲から謙遜されていたが、そんな中でも面倒見が良かったカーターには心を開いていた。ルネはカーターを病から救おうと、本人の了承の下でかつてジェイコブに行ったアビスの力の挿入を行うも、カーターには適合せず彼は黒泥になってしまった。この事がきっかけでアランとルネは絶交に至った。
アランが自然哲学学院から離れた後も研究を続け、いつしか自然哲学学院の学者たちも取り込んでいき「水仙十字結社」を設立し、マスター「ナルツィッセンクロイツ」を名乗る。研究の結果フォンテーヌ人の起源に気付き、レムリア人の魔像から着想を得て「あらゆるフォンテーヌ人の意識を一つに融合させて世界の滅亡を生き延びる」という結論に達し、再会した元院長リリスの協力の下で人々を水に溶かしていった。しかしその思想は一般に理解される筈もなく、ヌヴィレットから犯罪組織と認定され討伐対象となった。
ルネも水を通して人を超越した存在になろうとしたが失敗に終わり、ジェイコブによって人外の存在として復元される。その後エリナスに構成員を派遣して囮にし、ルネは「イプシシマスの塔」で儀式を行い全てのフォンテーヌ人を溶かそうとするも、目論見に気付いたアランによって原始胎海の中に落とされ阻止された。
しかしルネの意思は今も溶けずに残り続けており、力を溜めて復活の時を待ち続けている。
ジェイコブ・インゴルド
同期の孤児で友人。元はサーンドル河一帯を束ねるエドワルド・ベイカーの息子であったが、ポワソン町がマレショーセ・ファントムによって包囲殲滅された後、両親を失いルネと共に水仙十字院に送られた。4人で一緒に勇者と悪龍の物語を演じる時は魔法使いの役。漆黒の災いの後はルネと共にカール・インゴルドに引き取られる。
ルネや養父と共にスメールを訪れてカーンルイアの遺跡を調べていた頃に危篤状態に陥り、ルネによってアビスの力を挿入されて一命を取り留めるも、それ以降「アビスの使徒」となった。
その後、ルネと共に世界滅亡を防ぐために自然哲学学院に入学しアランと再会。カーターにも懐いていたが、カーターの死をきっかけにルネ共々アラン・マリアンと絶交する事となった。
その後は人ならざる者の力を使って信奉者を増やしていき、ルネと共に「水仙十字結社」を設立。ルネが実験に失敗して消滅した後は水から意識を抽出する研究に没頭し、ルネの復元に成功する。ルネの命令で囮として構成員と共にエリナスに赴きマレショーセ・ファントムと戦闘になり、ジェイコブは生き残るもアランによってルネの目論見は阻止されてしまった。
人ならざる者となったジェイコブは本編の時代でも存命しており、ルネの復活を待っている。
バザル・エルトン
水仙十字院の副院長を勤めていた女性。
彼女も水仙十字院出身の孤児であり、フォンテーヌ海軍司令官だった。当時はかなり強情な性格であったらしく、性格矯正のために水仙十字院の副院長に推薦され先代水神エゲリアによって任命された。本人は暇つぶしくらいにしか思っていなかったが、徐々に子どもたちを愛する穏やかな女性になった。
500年前の漆黒の災いの際、フォンテーヌ海域で暴れる魔獣エリナス討伐のためフォンテーヌ海軍から復帰を要請されて前線に出る事となり、万が一に備えて水仙十字院時代の同期であるエマニュエルとカールに子どもたちの事を託した。その後バザル率いる海軍は相打ち同然にエリナスの討伐に成功するが、バザルは戦死しフォンテーヌ海軍も再編が不可能なほどの大打撃を受けた。彼女たちがエリナスと戦った海域は「エルトン海溝」と名付けられた。
リリス
先代水神エゲリアの眷属である純水精霊。知能が低かったがそれ故に大人しい性格だった為、エゲリアによって水仙十字院の院長に任命されていた。
500年前のカーンルイア大戦にて漆黒の災いでエゲリアとバザルが戦死し、リリスだけでは経営困難となり水仙十字院は閉院する事となった。エゲリアの死後同族たちがフォンテーヌを離れる中、リリスはフォンテーヌに留まり子どもたちとの在りし日の思い出を想いながら過ごしていた。
その後成人したルネとジェイコブに再会し、水仙十字結社の一員として彼らに言われるままに人々を水に溶かしていた。エリナス地下での戦いでマリアンが瀕死に陥った際、咄嗟に助けようとマリアンを取り込んでしまい、マリアンと融合した。
- マリアン
- 世界任務に登場する人型の純水精霊。その正体はリリスとマリアンが融合した存在で、両者の記憶を受け継いでいる。「安眠の地」で幸せだった子ども時代の「勇者物語」を夢見続けており、その夢から新たに生まれたのが純水精霊「アン」である。
エマニュエル・ギヨタン
養父。元はカール共々バザルと同期の水仙十字院出身の孤児。マレショーセ・ファントムに所属していたが、ポワソン町の包囲殲滅作戦で大勢の死傷者を出してしまった事で辞職し、酒浸りの日々を過ごしていた。
500年前の漆黒の災いで友人バザルが前線復帰する際に彼女からカールと共に4人の孤児たちを託され、ポワソン町事件の犠牲者であるルネとジェイコブをカールが引き取り、エマニュエルはアランとマリアンを引き取った。
【その他】
カーター
自然哲学学院時代の助手。元はアランたちより少し上の世代の水仙十字院出身の孤児。
アランやルネからは平凡と言われていたものの面倒見の良い性格で、学院長に言ってまだ子どもであるアランたち3人をマリアンと共にフィールドワークという名のピクニックに連れ出すなど、3人を気にかけておりアランたちから慕われていた。
重病を患っており、彼を救いたいと思ったルネはかつてジェイコブに行ったアビスの力を注入する事を提案し、余命があまり残されていないカーターはそれを了承。しかしアビスの力はカーターに適合せず、黒泥化するという惨い最期を迎えた(本編でも自然哲学学院の跡地にカーターの成れの果てと思わしき黒泥が存在している)。この出来事をきっかけにアラン・マリアンと、ルネ・ジェイコブは決別する事となった。
- キャタピラー
- 世界任務に登場する子どもの姿をした謎の存在。「水仙十字結社」の長ナルツィッセンクロイツにより、人間への擬態能力と高い知性を与えられたというヒルチャールレンジャー。本人は結社以前の記憶がないが、その正体はジェイコブがルネを復元する際の技術を応用し、カーターの人格をヒルチャールに移植した事で生まれた存在。水仙十字結社の一員としてエリナス地下の戦いに参加するも敗れメロピデ要塞に収容され、本編では刑期はとっくに終えていたもののあえて留まっていた。元となった人格の影響か性格はわりと穏やか。
セイモア
世界任務に登場するロボット犬。アランがマレショーセ・ファントムに入った妹マリアンの助けになるようにと思って作った自我を持つロボット「プロトタイプ4ACV07」。
マリアンからは「バカ犬」と呼ばれつつも大切にされていたが、エリナス地下の戦いで主人のマリアンを失ってしまった。自身もその戦いで破損し、エリナス地下で長年放置されていたところマメールに拾われた。
マレショーセ・ファントム時代の上司。当時は最高審判官に就任してまだ間もなかったが、その仕事ぶりから直属の部下たちからの信頼は厚かった様子。「水仙十字結社」を犯罪組織と認定し、直属の部下であるマレショーセ・ファントムに討伐の命令を出した。
アランもセイモアと共にヌヴィレットの伝説任務の回想シーンで登場しており、ヌヴィレットにとってもアランは印象深い人物であった事がうかがえる。
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決別の話です。書きたい場面を詰め込みました。 ※不思議な本のページ・5に基づくカーターの描写があります。 ※カーター←マリアンを匂わせる表現を含みます。 2024.05.06追記 過剰規制だったと判断したため、年齢制限を全年齢に変更しました。2,309文字pixiv小説作品