概要
ランボルギーニ エストーク(Lamorghini Estoque)は、2008年に発表された4ドアのコンセプトモデルである。カウンタック(Countach)以降にデビューしたランボルギーニの車の中では圧倒的どマイナーなモデルでもある。
2008年誕生という事はアヴェンタドール(Aventador) LP700-4のデビューの前どころかアヴェンタドールの先代であるムルシエラゴ(Murcielago)の最高級モデルである「SV」(Super Veloce、読み:スーパーヴェローチェ)のデビュー前である。ムルシエラゴベースの限定生産モデル「レヴェントン(Reventon) LP640-4」のデビューの翌年にエストークはデビューした(レヴェントンは2007年デビュー)。
レヴェントンがアヴェンタドールの実質的なデザインスタディモデル(デザインを確立させる為にお試しで作るモデル)である事、レヴェントンのデビューが2007年でエストークのデビューが2008年である事を踏まえると、アヴェンタドール風の角張ったビジュアルはレヴェントン譲りだという事が出来る。事実、そのテールランプの意匠はムルシエラゴの後期型及びレヴェントンのそれと同じである。ただしヘッドライトはムルシエラゴでもレヴェントンでもアヴェンタドールでもなく、ウラカン(Huracan)のそれに酷似したものである事は特筆すべき内容である。デジャヴというべきかウラカンの方がエストークよりも後にデビューしている(ウラカンのデビューは2014年)。
以上のビジュアルに関する話をまとめると、後期型ムルシエラゴやレヴェントンの意匠を残しつつ新たなデザインを見出している途中で生まれたのがエストークであり、後にデビューするアヴェンタドールやウラカンのビジュアルの基礎になっている、という風に考える事も出来る。
中身については一切の情報が無い。
ランボルギーニの未来について
ランボルギーニの本社があるイタリアが加入しているEUが「脱炭素の為にガソリン車廃止だ!」とか言っている為、この風潮を受けて今後ランボルギーニ(ランボルギーニのみならず他のEU加盟国に本社を置く自動車メーカー)が完全な電気自動車の生産に着手する可能性が高いが、その際にエストークの様な4ドアセダンモデルの車がデビューする可能性がある。
いずれにせよEU加盟国の自動車メーカーがどんな手を打ってくるか、見ものである。
なお、2022年末現在、ランボルギーニが2001年以降にリリースした車の中で4ドアモデルであるのはウルス(Urus)ただ1種である。
関連タグ
かっこの中はデビュー年を示す。
- ムルシエラゴ LP640-4 (2006)→ムルシエラゴの後期型モデルのベースグレード。
- レヴェントン (2007)→後期型ムルシエラゴをベースにした限定生産モデル。
- ガヤルド LP560-4 (2008)→エンジンがV12型ではなくV10型を搭載することから「ベビーランボ」の異名を持つ、ランボルギーニの新たな系譜。
- セストエレメント LP570-4 (2010)→ガヤルドの最高級モデル「ペルフォルマンテ」や「スーパーレジェーラ」と同じエンジンを搭載した、ガヤルドベースの公道走行度外視モデル。
- アヴェンタドール LP700-4 (2011)→ムルシエラゴの後継の最初期モデル。
- ウラカン LP610-4 (2014)→ガヤルドの後継の最初期モデル