プロフィール
年齢 | ??? |
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出身地 | ??? |
身長 | 200cm(角除く) |
体重 | ??? |
種族 | ??? |
性別 | 男 |
概要
山羊の角にイヌ科の頭蓋骨の姿をした、人ならざる異形の魔法使い。「影の茨(ソーン)」「裂き喰らう城(ピルム・ムーリアリス)」「骨頭」「影の棘」「茨の魔法使い」「半端者」など様々な呼ばれ方や異名を持つ。
現代では少なくなった本物の魔法の使いとしてかなりの実力を持ち、教会もその存在を恐れ監視されている。魔法の傾向としては破壊系統を得意とし、逆に浄化などは苦手。
上記の異形の姿がデフォルトだが、必要に応じて金髪の人間の姿になったり、四足の獣型に変化したり、肉体を組み替えて女性の姿になったりもできる。
基本的には紳士的で穏やかな性格。だが人としての常識が欠落した部分があり、時折子供っぽい反応や行動を見せるなど、精神的には未熟な部分も垣間見せる。
「夜の愛し仔(スレイ・ベガ)」のチセをオークションで強引に競り落とし、自らの弟子兼嫁として家に迎える。チセとの出会いと交流によって、彼自身にも変化を見せ、徐々に人間としての感覚・感情を知っていく。
遥か昔に彷徨っているところを魔法使い・リンデルと出会い、その師匠・ラハブから「エリアス」の名を与えられ、魔法使いへの道を進んだ。リンデルと出会う前の記憶がなく、ラハブもその正体はわからなかった。
その正体は未だ明らかになってはいないが「元は精霊だが人が混じっている」「影に属する存在」「肉の殻を持つ者(リャー・アナム)」などの情報が断片的に語られている。
引きこもりで人間嫌いの世捨て人だが、人との関わりを完全に断っている訳でもない模様。
妖精の女王に「私達の世界で暮らさないか」と誘われた時には「君達はいつも僕の事を憐れんだり嘲笑っているだろう」「僕を恐れるのは人間達だけど、受け入れたのもいつだって人間だった」として誘いを拒否している。
話が進むにつれてチセに相当の執着心を抱くようになり、彼女がどんどん交友関係を広げていくことに内心で苛立ちを覚えていた。
8巻で(相手はしぶしぶだったが)教わったアドバイスを基に、以前から嫉妬の対象だった知り合いのステラを誘拐し、チセにかかっていた死に至る呪いを移植しようとして遂にチセから拒絶されてしまう。
その後9巻ラストでお互いの気持ちを正面からぶつけ合い、最終的に出かける際にいくつかの約束事を復唱することで、なんとかチセを学院(カレッジ)に通わせるくらいの折り合いをつけた。
実力
作中の登場人物の中でも高水準の能力を持っており、基本的に万能型といって差し支えない。
技術としては空間の転移、記憶の消去、触媒を用いた道案内、薬の調合など多岐に及ぶが、浄化や昏睡といった魔法は不得手であり、出来なくもない程度の模様。
逆に破壊系統の魔法を得意としており、作中で繰り出したものとしては影から無数の槍や茨を繰り出す・記憶の破壊・肉体の切断等が見られる。威力も非常に高く、杖を用いた状態なら千年以上を生きる化け物相手にも軽々と魔法を通し、その肉体を両断する程。
また魔法とは別の力として、複数の形態を持っており、より怪物らしさを増した形態・明らかに元の姿を留めていない異形の姿となって戦うこともある。
前者の姿ではより獣じみた戦法(噛みつきや爪を用いた引っ掻き)を取るようになり、後者の姿では強力な魔法を放つなど、普段の姿より強力な力を行使している描写が多いが、衝動的に変化させると中々普段の姿には戻れなくなってしまうという弱点も抱えている(実際に衝動的な変化を起こした後、数日間元の姿に戻れなくなった)。
ただし妖精王夫妻には叶わないのか、その配下と見られるスプリガンには肉体を押さえ込まれ、身動きが取れなった場面もある。とはいえ作中トップクラスの実力者であることに変わりはなく、魔法・魔術に携わる者からは大きく警戒されている。
特に教会とはかつて交戦経験があり、18世紀フランスのある港にて存在を捕捉された際に障害記録が学院に残されている。”裂き喰らう城”の名はその際に与えられたとのこと。
怪物としての苦悩
無論彼もまた人外である以上、それなりに物騒な価値観を根底に抱いている。
とはいえ自身の獣性を良しとはしておらず、無理にでも”そうある”べきとして人間側の価値観に合わせようと努力はしているのだが、当然自身の在り様を曲げるような真似が長く続く筈もなく、無理が祟ったのか後に大きな事件を引き起こしてしまっている。
言ってしまえば”人間らしいこと”は言えるもののそれに中身が伴っていない状態であり、基本的に人間の価値観や心の移ろいに関しての理解が浅い(本人も自覚あり)。
実際にかつてヨセフに向けて放った人間側としての善寄り視点の言葉が、後にブーメランとなって返ってきてしまっている。
そういった問題点を抱える故か、種族問わず大多数の者達から良い扱いを受けておらず、友人は居ても理解者と呼べる存在は正直片手で足りる程度にしかいないのが実情。
これ等のことも相まって自分の価値観を悪いものとして受け取っている節があるものの、妖精王夫妻曰く、本来は化け物としての価値観を元に生きることこそが自然であり、人外側が人間側に歩み寄ることばかりが正しい訳ではないとのこと。
そもそも彼が人の理の外側に存在する者である以上、人間とは根本的な部分に差異があるため価値観が大きく違うのは至極当然。
寧ろ自分の大切なモノの為なら何であろうと切り捨てる・自分だけのモノとして閉じ込めておきたいといった思想自体は人外として自然なことであり、無理に自身の価値観を歪めてまで人間に歩み寄ろうとするその姿勢についてティターニアは難色を示しており、彼自身のアイデンティティの崩壊に繋がるのではないかと危惧している模様。
ただ素直な性格ゆえか、彼のそんな苦悩自体は周囲に伝わっており、エリアスを快く思っていない者も、有事の際には気にかけたり個々人なりの叱責をかける事もしばしば。総じて「周囲から浮いてはいるが、隣人として許容されない程でもない」といった感じである。
ちなみに作中でやらかすことの多いエリアスだが、実際のところチセの独断専行が発端であることも多く、特に呪い関連の件については一概に彼が悪いとは言えなかったりもする(実際、妖精王夫妻からのフォローを受けている)。