概要
自動車やバイク、航空機などのエンジンに取り付けられた電装部品で、整流器付きの交流発電機である。エンジンの回転により三相交流を発電するが、そのままではバッテリー(蓄電池)に蓄電できないので直流に整流した上で電装系に供給される。また、回転子はエンジン回転数に応じて磁力を変えられるようになっており、エンジン回転数の変動による電圧変動を抑えている。
自動車のオルタネーター
かつての自動車は、直流発電機であるダイナモから取り出された直流電気を直接使っていたが、1960年代からアイドリング中にも発電でき、より効率のよいオルタネーターがとってかわった。
最近はバッテリー負荷の軽減と燃費向上のため、バッテリー電圧を監視し過充電になる前にバッテリーへの電力供給を止める。またエンジン負荷がかかっているときは発電量を落とし、エンジンブレーキ時など駆動系からエンジンが「回されている」状態のときや軽負荷時に発電量を増やしてエンジンの出力にとって「余計」な負荷を減らしている。
発電機に電力を供給するとモーターとして働く。オルタネーターを強化して駆動系に繋ぎ、低速時のパワーを補助してやるものが「マイルドハイブリッド」である。逆に(ストロング)ハイブリッドカーはオルタネーターを持たず、駆動用モーターで発電する場合もある。
ちなみに寿命は長いものの一応消耗品なので、長い距離走ると修理や交換の必要が生ずる。交換用に安価なリビルド(再生)品も多く出回っている。