概要
「ゴーレム属」に分類される自動人形。精緻なからくりと高等魔術によって駆動する。
未知の素材で組み立てられたロストテクノロジーの産物であり、彼女達の動力部に残留した魔力もまた、オートマトンの造り手が人間と魔物のどちらでも無いことを物語る。
彼女達自身が一種のオーパーツであるが、機械に変調をきたさせるグレムリンの力の影響を受ける。
「図鑑世界」で流浪の魔物学者により『魔物娘図鑑』が書かれた時代の技術力では、オートマトンを再製造することは極めて困難。
上述したグレムリンであればオートマトンの修理や改造を行う事を可能とする技術を持っているが、それでも新しい個体を1から製造するには至っていないという。
現在稼働している個体は古代遺跡から発掘され、魔物の魔力を注入して起動させたものである。
魔物の魔力を注ぎ込まれたことで他のゴーレム系の魔物同様「魔物娘」と化している。
機械らしく無表情で感情表現をあまりしない。ただし、社会奉仕ロボットとして製造されたのか、その挙動は思いやりと慈悲にあふれている。
困っている者がいれば、人も魔も等しく助け、子供のような弱者だけでなく小動物に対しても優しさを示す。
治療装置や武器を内蔵しているが殺傷能力は無く、あくまで「相手を無力化できる威力」にとどまっている。これは魔物娘へと転化した影響、というわけでは無く、以前からそのような設計になっていたとされる。
他者に仕える存在として自己を規定し、自ら情報を集めることで家事や警護などの機能をより効率化し、質を高めていく。
助ける相手は基本的に問わないが、気に入った男性を見つけると、当人の許可を得て「認証登録」を経て名実共に従僕となる。
その登録の仕方は実に魔物娘らしい。
衝撃、高温、低温に対する耐久度に優れているが、電気に弱い。電撃を受ければ主電源の漏電を引き起こし、この主動源が機能停止するほどの事態となる。
主動源が止まっても、すぐさま予備動力に切り替わることで活動自体は継続できる。予備動力とは魔物の魔力。
あくまで主動源を起動させるために用いられていた魔物の魔力を直接全員に行き渡らせることにより、オートマトンの行動パターンは魔物(娘)らしいものとなる。
「主人」を得た個体なら、動力源である「人間の男性の精」、それも主人のモノを大量供給することで主動源を再生、復旧させることができる。