概要
アカネ科キナノキ属の樹木から抽出されるアルカロイド。特徴的な苦味がある。
マラリア原虫に特異的な薬効を持ち、治療・予防に使用されている。しかし、治療に用いる量では副作用が強すぎるため、後発の化学合成された抗マラリア薬に押されていった。だが、後発の薬剤に比べて耐性がつきにくいという長所があり、キニーネはマラリア治療において今も重要な位置を占めている。
ストリキニーネとしばしば混同されるが、同じアルカロイドではあるものの全くの別物。
清涼飲料水としての利用
トニックウォーターにキニーネが含まれていた。マラリア予防の効果を謳っていたこともあるが、微量のキニーネによりもたらされる程よい苦味が口当たり良かったのである。現在では毒性やコスト面の問題からクワッシャー(ニガキ由来)やナリンジン(シトラスの皮由来)を使っているものが多い。
しかし、キナの苦味は魅力的でありキニーネを取り除いたキナ抽出物は現在もしばしば使用される。キナ抽出物を使用した飲料はブラックライトで光るため、判別が容易である。
関連タグ
ストリキニーネ...名前の似た別物