人物
「誰も我々にとって問題ではありませんし、誰も我々を救おうともしません。これらはただそこに在るために在り、することをするのです。」
ギアーズ博士とは、財団の古参研究員である。主な任務は実地評価、現地回収、SCPの開発と評価、研究であり、Euclidクラスオブジェクトの専門家である。セキュリティクリアランスは秘匿されているが、財団の設立当初から収容任務に関わっていたことを鑑みると、高い部類であると思われる。
過度に理知的で慇懃な人物であり、傍目からは職務に対し冷徹と言えるほどに忠実。財団の歯車かのように働く彼を、周囲の人々は「歯車人間 (COG)」と呼ぶ。また、これはかつてのコードネームでもあり、本名のイニシャルから採られたものであるらしい。
徹底した仕事人間であり、誰も彼の私生活を知らない。仕事以外で外出することもなく、長期休暇を取ったこともないらしく、部下であるアイスバーグ博士は彼の財団に入るまでの人生を「ブラックボックス」と呼んでいる。
性格
驚きと恐怖に対する反射機能が欠如、あるいは麻痺しており、外部刺激に対して感情的な反応ができない。ただし、感情が無いということはなく、想ってもそれに応えることができないのだと本人は語っている。さらに、最初からこうだった訳ではなく、徐々にこうなったのだ、とも。その経緯を示す文書を調査したアイスバーグ博士は、それを「恐怖と非道の記録の山」と述べている。
ブライト博士やクレフ博士など、倫理的に破綻した人物の多い研究員の中では比較的まともな良心を持っており、嘘をつくことや人を騙すことが苦手。たとえ必要に駆られてでも、またそれが危険なSCPであっても、子供に手を上げることを躊躇う実直さがある。
人間関係
部下であり教え子のアイスバーグ博士にかつての自分を重ねており、いずれ自分の後を追うことになるだろうと告げている。また、「In His Own Image」においては、財団の命に背いて彼の「手紙」を14年以上隠し持っており、彼のデスクを自分のオフィスに今も置いていることが述べられている。
また、同Taleにおいて 現在は収容スペシャリストとして働くエージェント・ラメントが、アイスバーグ博士の後にギアーズ博士の部下となったことがあったとされている。贈られたフォトフレームを机上に飾っていたり、再会を(表情には出せていないが)喜んでいることから、比較的良い感情を持っていることが窺える。
実は…
既婚者であり、「アリソン」という名の娘がいる。
……いた、というべきか。
ギアーズ博士が財団に入る際、彼は妻と幼い娘を置き去りにし、それから二度と帰らなかった。
彼の娘は父を取り戻すこと、そして父を奪った財団を破壊することに執着し始め、現在は財団に「黒の女王」という要注意団体として指定されている。
「彼は白であろうとした、いつも、それが彼のハンディキャップだった。永遠の白の王。
私は黒の女王。そしてすぐにあなたたちと盤面でまみえるだろう。」 ――"最初の一手"より
関連イラスト
創作上は、本家の写真に則り若干生え際の後退した壮年の男性として描かれることが多い。
別名・表記ゆれ
余談
本家で「人事ファイル」が存在するキャラクターには「中の人」が存在する。ギアーズ博士の場合はSCP Foundationというコミュニティの創設時から関わっている古参メンバーであり、その世界観をまとめあげた功労者でもある。さらに、あのSCP-682(不死身の爬虫類)を初めとした多くのSCPオブジェクト、およびTaleの執筆に関わっている。
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