概要
「Fate/Grand Order」において劇中の”7章絶対魔獣戦線バビロニア”に登場する古代のウルク王ギルガメッシュと金星の女神イシュタルのカップリング、あるいはコンビを指す。
※「Fate/Grand Order」本編・マテリアル等ネタバレ注意
両者ともにメソポタミア神話、またその内の『ギルガメッシュ叙事詩』を出典とする。
叙事詩においてイシュタルは主人公であるギルガメッシュと敵対して描かれることが多い。
あるときイシュタルはウルク王ギルガメッシュの美しさに惹かれ求婚を迫る。しかし、ギルガメッシュは彼女の奔放さや残忍性をあげつらってすげなくこれを断ったため、癇癪を起こしたイシュタルは報復として天の牡牛(グガランナ)をウルクに差し向けて暴れ回らせた。ギルガメッシュとその朋友エルキドゥは協力してなんとかこれを討ち取ったが、神の遣いである牡牛を殺した咎により天罰を下され、エルキドゥは命を落とすこととなった。
以上の経緯からFateシリーズにおけるギルガメッシュはイシュタルを、ひいてはイシュタルを思わせるような性格の女性を毛嫌いしているとされる。
「Fate/EXTRA-CCC」では「見かけたら即エアを抜く」旨の発言をしている。
「Fate/Grand Order」においてもアーチャーとして召喚されるギルガメッシュは彼女に対しかなりボロクソな評価を下している。
しかし、7章における二人の関係性はまた少し違っているようである。
要因としては人類の危機に瀕している極限状況であること、二人の人間性が変化していること、が挙げられるだろう。
この特異点に存在しているギルガメッシュは不老不死の探求を終えた後の姿であり、イシュタルを散々に貶しつつも公正に評価している面もあるなど、若い時分に比べかなり寛容になっている。
イシュタルの方も現界のために憑代にした少女のおかげでいくらか我慢強くなっているため、不遜な態度のギルガメッシュをある程度は受け流した上、思いやりに近いものを見せたりもしている。
和解には全く至らないまでも目的のために共闘するなど、彼らにしてはかなり譲歩して付き合っているようだ。
劇中でもギルガメッシュが上から目線でからかってはイシュタルが応酬するといった微笑ましくみみっちい喧嘩っぷりを見せてくれる。(ただし争うのが半神と女神なので、微笑ましい喧嘩レベルであっても下々にとってははた迷惑なことこの上ない。)
はたから見れば喧嘩仲間、腐れ縁と言ったところか。
…ただし、終盤にイシュタルが零した言葉によれば、未練がさっぱり無くなったというわけでもないようだ。
余談だが、マイルームにてギルガメッシュ(キャスター)はイシュタルについて「幼くして父を失った娘の気質があの駄女神を更生させたらしい」「運命とはまこと良く出来たものだ」と述べている。
この彼が第四次聖杯戦争について覚えているのかは分からないがどの口が言うかと思った人は多いのではないだろうか。
その他
ギルガメッシュ、エルキドゥがサーヴァントとして登場している。
現在も刊行中だが、小説版四巻にてイシュタルと思しき者の存在が仄めかされており、今後の三人の関係性が気になるところ。
十中八九全力の殺し合いになると思うけど。
◇「エンキドゥと冥界」
『ギルガメシュ叙事詩』の外伝的位置付けのエピソード。
プロローグ部分で、ある事情によりイシュタルが困っていたところへギルガメッシュがやって来て助け、喜んだイシュタルがお礼に楽器をあげる、という描写がある。
読んでるこっちが困惑するほど普通に仲良しである。
Fate世界の二人がこの経験をしているかは不明だが微笑ましい。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
ギルガメッシュがクラス別・年齢別で二人存在しているために、7章の二人を「術ギルイシュ」「キャスギルイシュ」と表記している場合がある。
関連タグ
エルキドゥ…ギルガメッシュの唯一の朋友にしてイシュタルの天敵。
シドゥリ…ウルクの都市神たるイシュタルを祀る祀事長かつギルガメッシュの補佐役。