概要
腔腸動物門・ヒドロ虫綱・管クラゲ目に属する海産動物の総称。すべて海産、浮遊性で、付着性のポリプの世代はなく、そのため一般に外洋性で、海流や風で運ばれることが多い。
体は多数の個体が集まって一つの群体を構成しているが、それら個体の間には顕著な多形現象が見られ、気胞体、泳鐘、栄養体、生殖体、触手、感触体、葉状体など、様々な形の、また異なった機能のものがみられる。これらのうち、気胞体は中にガスを含み、群体の浮遊に役だっており、また泳鐘はもっとも普通のクラゲ形で、一般に遊泳の役を司っている。また、栄養体は餌(えさ)をとって消化を行い、生殖体には精子、卵等が生じ、また感触体上には刺胞が多数存在している。
群体の形はさまざまで、ヒトツクラゲのように簡単な形のものから、ヨウラククラゲやバレンクラゲのようにきわめて複雑な形のものまである。クダクラゲ類のうちカツオノエボシ(メイン画像、別名デンキクラゲ)は世界の暖海に広く分布し、日本でも普通にみられるが、きわめて強い刺胞毒をもち、外国でも恐れられている種類。
特にクダクラゲの中でも最大種とも言えるマヨイアイオイクラゲは、全長約46~120mという化け物サイズとあの地球史上最大の哺乳類とされるシロナガスクジラを上回る世界最長の生き物ではないかと言われる者もある。
主なクダクラゲの仲間
カツオノエボシ科
- カツオノエボシ(メイン画像)
フタツクラゲ科
- ヒトツクラゲ
バレンクラゲ科
- バレンクラゲ
ヨウラククラゲ科
- ヨウラククラゲ
アイオイクラゲ科
- マヨイアイオイクラゲ