概要
元ソルジャーを名乗る何でも屋クラウドと、古代種の末裔である花売りエアリス。
FINAL FANTASY7の星を守る物語は、二人の出会いから始まった。
以下ネタバレ注意
OPムービーで印象的に登場する二人。FF7の主人公であるクラウドと、ヒロインエアリスが出会うことによって、このゲームの物語はやがて星の命をめぐる物語へと進展する。
クラウドは反神羅組織アバランチの魔晄炉爆破ミッション後に、街で花売りをしているエアリスと出会う。無印では偶然にも思われる描写だが、FF7Rでは、エアリスがフィーラーと呼ばれる運命を修正するものに襲われているところを、クラウドによって(正確にはセフィロスの幻影によって)助けられるシーンになっている。
次の爆破ミッションで神羅の罠に陥ったクラウドはプレートから落下してしまうのだが、落ちたのはエアリスが花を世話する教会の花畑だった。それまで守銭奴にも見える振る舞いをしていたクラウドだったが、神羅に狙われる最後の古代種であるエアリスの「デート1回!」の報酬でボディガードを引き受ける。
バレットの娘、マリンの安全と引き換えに神羅に攫われたエアリスを救出するため神羅の本社に乗り込み、セフィロスが生きていることを知ったクラウドはセフィロスと決着をつけるために、エアリスは自分の宿命を探すために、ミッドガルを脱出し旅を始める。
後に明らかになるのだが、物語前半のクラウドの人格はジェノバ細胞とクラウドの弱い心と、こうでありたかった理想の自分などから作られた偽の自我であり、道中何度かおかしな挙動を仲間に心配されている。エアリスはクラウドに初恋の相手ザックスと重なるしぐさや雰囲気を感じていたこともあり、たった一人本来のクラウドの人格が存在することを見抜いている。
コスモキャニオンで長老たちにセトラや約束の地について聞き、古代種の神殿で古代種の意識と触れたエアリスは、セトラの生き残りである自分にしかセフィロスを止められないことに気づく。そして、クラウドの壊れそうな自我を気遣う思いとセトラとしての使命感から単身忘らるる都へ向かい、助けに来たクラウドの目の前でセフィロスの凶刃に倒れてしまう。
その後クラウドは引き続きセフィロスを追うも最北の巨大クレーター内で自分の真実を知り精神崩壊するも、ティファの力を借り本来の記憶を取り戻す。セフィロスの呼んだメテオを止める道を失ったとき、クラウドはいつもそばに感じていて、あまりに近すぎたために見えなかった、エアリスが忘らるる都に向かった理由を探す。
エアリスは究極の白魔法、ホーリーを唱えていたのであった。
クラウドは過去との完全な決別のため、そして「エアリスの想いを解き放つ」ため、仇敵セフィロスを打ち倒す。発動が遅すぎたためにホーリーはメテオと干渉し、逆効果かと思われたそのときライフストリームが地表から噴出し、星は守られて物語は終わる。
デートイベント
FF7はゲームの前半でデートイベントがある。
このデートイベントの相手は前半に設定されている好感度システムから反映される。
相手は同イベントまでの累積好感度(選択肢等によって変動)が最も高い人物が選ばれるのだが、エアリスは好感度の初期値が最も高く設定されており、デートしやすくなっている。
最初はクラウドを初恋の相手であるザックスに重ねて見ていたが、今は本来のクラウドを探している。あなたに会いたいというエアリスの言葉の意味を周回プレイで気付いたプレイヤーも多いだろう。
リメイクでも好感度デートイベントがある。エアリス救出前夜、クラウドが夢の中でエアリスに出会うというもの。
「好きにならないで。そうなったとしても、気のせいだよ」というエアリスの台詞が印象的。
リメイクの続編リバースにもゴールドソーサーでのデートイベントを筆頭にクラウドとエアリスとデートする機会が数多くある。特にゴールドソーサーでのデートイベントではゴンドラでクラウドと寄り添うシーンが追加されており、高好感度時はクラウドがエアリスの手を優しく握り返してくれる。
しかし物語終盤で唐突に挟まれるデートでは悉く上手くいかない事が続き、二人と会って交流したとある人物からは「カップル感が欠如している」という言葉まで飛び出している。それでも最後には二人の思い出の場所となる教会に行き、エアリスはクラウドに想いを伝える。
「私は、クラウドが好き。でも、好きにも色々あるよね。」
「この好きは、どの好きなんだろう」
「消えろ、罪悪感。」
しかしそのエアリスも、それどころか二人がいるその世界自体も…。
飛空艇の約束
運搬船の中でエアリスのジュノンで見た飛空艇に乗れるかな?という問いに、「いつか俺が乗せてやるよ、期待していてくれ」という選択肢を選ぶと二人の約束が出来る。
コスタデルソル
エアリスとの会話で肌の色についての好みを答えると(返答の選択肢に関わらず反応は一緒)、「ハイッ、参考にしとくね!」と健気に答えてくれる。
コスモキャニオンの焚き火シーン
表情豊かで明るいエアリスが、クラウドに弱い姿を見せるシーン。「俺が…俺達がいるだろ?」と、後から「達」をつけたすクラウドの、エアリスへの想いが垣間見られる。
ザックスの故郷ゴンガガ
エアリスがパーティにいるとゴンガガのザックスの家に入った時にエアリスの初恋の相手がザックスだと分かるイベントが発生する。選択肢次第ではクラウドがザックスにやきもちを焼き、エアリスがからかう微笑ましい様子が見られる。
ケット・シーの占い
ケット・シー
「ええ感じですよ。おふたりの相性、ぴったりですわ!エアリスさんの星と クラウドさんの星! すてきな未来が約束されてます!クラウドさん ボク、司会でも仲人でもスパイでもなんでもしますわ~。そんときには きっと、呼んで下さいね」
クラウドの母の言葉
クラウドの母親は、クラウドには少し年上の積極的な女性がお似合いだと思う、という旨の発言をしている。
FFⅦAC
死病である星痕症候群に罹ったクラウドは家族と離れ、最期の時をエアリスと再会した教会で過ごそうとする。クラウドは大事な人を見殺しにした罪悪感と孤独感を持っており、自分で自分を責めていたが、忘らるる都でエアリスの幻に「ねえ、もう許してあげたら?」と自分自身を許すよう諭され、戦う意志を取り戻す。後にエアリスの教会から湧き出た泉で星痕症候群が治癒する。
FFⅦACの小説『On the Way to a Smile』
FF7本編からFF7ACに至るまでを繋ぐ小説。FF7のシナリオを担当した野島氏による執筆。
エアリスにとってのクラウドは友人であり、恋人であり、大切な物の象徴であり、守るべき存在だったとの記述がある。
KH
KHでのクラウドとエアリスは同い年で同郷出身という設定。ここでもエアリスは持ち前の包容力でクラウドを見守っている。KHⅠの2人の再会シーンは、多くのファンの感動を呼んだ。 KHⅡでは、エアリスがクラウドをセフィロスとの戦いの決着に送り出し、クラウドはそんなエアリスに対し、必ずホロウバスティオンへ帰ると約束しセフィロスとの戦いに赴く。エンディングではエアリスがクラウドの帰りを待つシーンがあり、今後の展開がKHⅢで期待される。
FFT
ファイナルファンタジータクティクスにも、クラウド本人と思われる人物と、エアリスのそっくりさんが登場する。ライフストリームに飲み込まれるイベントの後にFFTの世界へ来てしまったらしい。クラウドがエアリスのそっくりさんに出会って彼女を助けるイベントがある。
FFⅦ世界でのエアリスの死については特に触れられないが、クラウドはエアリスのそっくりさんと出会った際に非常に驚いた反応をしたかと思えば「何でもないんだ」と一度その場を立ち去ってしまうことや、ある状況で「女一人助けられないこのオレに一体どうしろっていうんだ?」と発言するなど、エアリスの死がトラウマになっている(特に後者の発言は後のFFⅦACでのクラウドの心境と相通じるものがある)描写がある