カードとしての能力
クリスタル・ツヴァイランサー SR 水文明 (8)
このクリーチャーはブロックされない。
T・ブレイカー
概要
デュエル・マスターズのDM-14『転生編 第1弾』で登場した進化クリーチャー。
初登場から環境で活躍してきたクリスタル・ランサーが転生した進化クリーチャーである。
ブロックされない効果はそのままに、パワーが13000も上昇し、さらにW・ブレイカーからT・ブレイカーに強化された。
水文明としてはかなり珍しい、高いパワーを持ったフィニッシャー。そのため、決定力は非常に高い利点を持っている。
しかし、最大の欠点として、コストが2コスト上昇し、8コストも必要になってしまった。本来のリキッド・ピープルがメインのビートダウンデッキでは、軽量クリーチャーを並べて、進化クリーチャーと共に攻撃するのが戦法の一つであり、コストが重いこの進化クリーチャーとビートダウンとの相性は非常に悪い。
おまけに、後に登場した、手札進化を持つクリスタル・アックスの登場で、立場が危うい状況になっている。あちらはアックスよりも高いパワーを持っていて、T・ブレイカーを持っているという点で使い分ける必要がある。
ビートダウンデッキでは非常に扱いにくいが、マナブーストを含めているコントロールデッキなら、終盤のフィニッシャーとしての活躍に期待が出来るだろう。リキッド・ピープルには、アクア・スーパーエメラルのようにコントロールデッキでも活躍できるリキッド・ピープルが存在しているため、そちらと一緒に組むのもオススメである。
そのため、主な活躍先はコントロールデッキのフィニッシャー担当になることが多いだろう。T・ブレイカーによる豪快な攻めは魅力的なため、このカードのためにうまくデッキを組んでやりたい。
デュエル・マスターズ プレイス
しかし、スマートフォン用ゲームアプリデュエプレでのツヴァイランサーのことになると、話が非常に変わってしまう。
ツヴァイランサーはDMPP-06『超獣の転生 -INVINCIBLE RAGNAROK-』で登場したのだが、その際に、とある効果が追加されている。
『G・ゼロ:バトルゾーンに自分のリキッド・ピープル4体以上』(2022年6月まで(2024年8月29日からこの効果に変更される))
『G・ゼロ:バトルゾーンに自分のリキッド・ピープル5体以上』(現在の効果(2024年8月29日まで))
なんと、新たにG・ゼロが追加されてしまったのである。
この効果が追加されたことにより、カードゲーム版の最大のネックだったコストの重さが解消された。
能力判明時からパワーとT・ブレイカーとブロックされないはそのままにG・ゼロがついているという大幅な強化を受けていたことから注目されていた。そして、DMPP-06登場直後、DMPP-02で一時的に環境から姿を消した【青単リキッド・ピープル】が、【青単ツヴァイランサー】として復活し、トップメタの一角に立った。
G・ゼロの条件は、前述したように自分のリキッド・ピープルを4体以上要求している。しかし、以下の手順を行えば、簡単に4体並べることが可能だった(現在は5体になったため、下のような戦法は不可能になってしまった)。
- まず、1ターン目にアクア・ガードを出す。
- 次に、2ターン目にアクア・スクリュー(デュエプレでは2コストになっている)などを出す。
- そして、3ターン目にアクア・ハルカスを出す。
- 最後に、4ターン目に適当なリキッド・ピープルを出して、リキッド・ピープルを4体揃える。
これだけで、安定して4ターン目にツヴァイランサーを召喚することが出来るのだ。
また、実は先攻・後攻どちらでも、理論上は3ターン目に出すことができる。最初のターンにアクア・ガードを出した後、2~3ターン目にリキッド・ピープルを3体召喚することで、ツヴァイランサーを最速3ターン目に出すことが可能。だが、先攻の場合だと手札の枚数の関係で、シールドをブレイクされてなければ、コスト3のリキッド・ピープルは使用不可(つまり、アクア・ハルカスが使用できない)点があるし、アクア・ガードを2枚消費するという点(当時はアクア・ティーチャーがいなかった)もあり、あまり現実的ではない。しかし、狙おうとすれば可能である動きであるため、覚えておいて損はない動きだと言える。
また、アクア・スクリューを含むリキッド・ピープルが4体以上いるとノーコストで進化しながらドローでき、次のツヴァイランサーを引ければさらに出せる。そして、アクア・スクリューが複数体いれば、展開で消費した手札も回復してしまう。もし、一度回り出せば、かの“轟轟轟”ブランドすら顔負けの展開力と打点形成を誇ってしまう。ちなみに、前述のブランドはカードゲーム版では『双極篇』で登場したカードである。
主に青単や、青単に光文明のカードを少しだけ入れたデッキで組まれることが多いが、それ以外にも青黒、青白、青緑も作られたことがある。
DMPP-07期には同じリキッド・ピープルから進化できる超神星マーキュリー・ギガブリザードを獲得。S・トリガー呪文にめっぽう強くなった。
そして、DMPP-08期の第4回BATTLE ARENA開催前に、相性が良かったストリーミング・ビジョンがDP殿堂(カードゲーム版で例えるなら殿堂入りである)に指定されて弱体化されたが、なんとそのBATTLE ARENAで優勝するという結果を残してしまった。しかも、その優勝デッキには、前述のストリーミング・ビジョンが採用されていなかった(代わりにデュエプレで強化されたインビンシブル・テクノロジーが採用されている(デッキ名も【青単テクノロジー】扱いになっている))。ちなみに、準優勝デッキもツヴァイランサーが採用されていた。当時の使用率の上位はヘブンズ・ゲート、除去コントロール、グレートメカオーのデッキだったが、それらを差し置いて優勝・準優勝を経験してしまった。
DMPP-09期の初期にインビンシブル・テクノロジーがDP殿堂に指定され、テクノロジーを中心としたデッキは組めなくなった後は、ツヴァイランサーを使用したデッキの使用率は落ち着いたものの、DMPP-12期にアクア・エボリューターや霊騎コルテオ、DMPP-13期にアクア・バースター、DMPP-14期にアクア・メルゲとアクア・ジェスタールーペを獲得すると、再び『All Division』(『New Division』ではすでに使用不可になっていた)でトップメタの座に返り咲いた。特にカードゲーム版と比べて弱体化が著しいが、それでも手札交換が出来るメルゲと展開力を持っているジェスタールーペは願ったり叶ったりの存在であった。
こうして、環境に長らく存在したこともあり、DMPP-14期の中期にツヴァイランサーのナーフが決定した。ナーフ後もツヴァイランサーを連続で出せることには変わらない。しかし、そもそも1体目を出す手間が増えたことから大幅な弱体化を余儀なくされた。
とはいえ、環境になかなか姿を見せることが出来なかったカードゲーム版とは異なり、トップメタの一角に立った経験を持っているという点はかなり凄い点だろう。恐らくデュエプレでの効果の変更によって、知名度が一気に高くなったカードかもしれない。
ナーフされた後も、DMPP-19でアクア少年 ジャバキッドを獲得したことで環境に復帰した。さらにDMPP-21でアクア・ティーチャーとアクア戦闘員 ゾロルを獲得している。
このように少しずつ相性の良いカードが増えている中、2024年8月29日の公式生放送で、DMPP-14で行われたナーフが解除されて、当時の能力に変更することが判明された。
余談
- カードゲーム版でこのカードが初収録されたDM-14では、闇文明を代表するカードであるバロムも転生されて、悪魔神ドルバロムとして登場した。あちらは効果の派手さもあって、何度も再録の経験を持っているが、コストの重さもあって、扱いが難しかったこのカードは、なかなか再録の機会がなく、『スーパーレア100%パック』以外で再録されたことはない。しかも、そのパックは、1パックに1枚しか入っていない&白騎士の神羅エターナル・ムーンや封滅の大地オーラヴァインなどのような完全な外れカードが存在しているという、あまりにも当たり外れが非常に大きく、賛否両論になったパックである。もちろん、このカードも現在の環境ではなかなか使われていないため、場合によっては(懐かしさを感じる人を除けば)外れカード扱いにされてしまうことも……。
- 同文明には同じ能力、同じパワーの超神龍ザウム・ポセイダムと蒼神龍ザウム・ポセイダムが存在する。そちらの方がコストは軽いが、進化元は重い……ように見えて、実はコッコ・ルピアでコスト軽減できる利点が存在している。
- 手札進化版として賀二流忍者ザリガニンゾウが登場している。手札の消費が激しくなるが、今後はこちらが主流になることが多いだろう。ただ、そのカードも、多色&W・ブレイカーだが、ブレイクしたシールドを墓地へ置かせるボルメテウス・蒼炎・ドラゴンがいるのが気になることが多い。
- メイン画像や関連イラストを見れば分かるが、この進化クリーチャーは、金色になった体に巨大な槍がついているというデザインになっている。しかし、フォイル加工のせいでカードイラストが見づらいほど派手な仕様になっている。
関連イラスト
関連カード
真槍電融 ソウル・ヴァイラックス・・・+太陽王ソウル・フェニックス、ディスペクター
関連タグ
クリスタル・ランサー:ツヴァイランサーになる前の進化クリーチャー。