概要
作中に登場する、大半のメイド喫茶を傘下に置いているメイド喫茶専門の大企業のひとつ。その名の通り、動物をモチーフにした喫茶店がほとんど。
取り立て屋による「おひねりちゃん(上納金)」の徴収や、調教師の派遣による各店舗の綱紀粛正・グループへの忠誠心の徹底など、グループの徹底した統制を敷いている。
グループやその幹部から指示などを受けた際は、「了承した」という意味で「オッケーだもの!」という特徴的な返事を行う。
幹部
系列店舗
※カッコ内はモチーフにしている動物。
- コンコンカフェ(狐)
- ギラギライオン(獅子)
- 忠犬メイドッグ(犬)
- とんとことん(豚)
- メイドシープ(羊)
これらの他に、2話の接待ゴルフシーンや4話の総会シーンでは、牛、猫、熊、栗鼠、ウサギ、キリンをモチーフとしたメイドたちが並んでいた。
「コンコンカフェ」「忠犬メイドッグ」は4話総会シーンに登場。「とんとことん」店長とともに、それぞれのエース(と思しき)メイドが壇上に立たされた。
「メイドシープ」は5話に登場。「とんとことん」よりも広い店でメイドの数も多く、客も多め。その名の通り羊をモチーフにしている。
「ギラギライオン」は9話に登場。総帥・凪の直営店であり、立場もグループ内では頂点の存在。その名の通りライオンをモチーフにしている。
各店舗、同じ系列同士で仲良くしているかと言えば、そうでもなく、やはり売り上げしのぎを削るライバルであるからか、9話では凪の目のないところで口汚く罵りあっている。
対立組織
※のちに吸収合併して事実上消滅。
制度
おひねりちゃん
現実の上納金に当たるもの。滞納すると、危険な業務の強要など、ペナルティが課される。着服も重罪であり、発覚すれば即極刑に相当する。
なお、メイドリアングループでは同様の制度は確認出来ない。
名前のモチーフは、観覧イベントなどで行われる投げ銭の一種、「おひねり」と思われる。
調教
店舗の綱紀粛正を目的とした制度。グループへの忠誠の徹底のため、洗脳を含めた常軌を逸した叩き込みが行われる。
その調教師も、1週間の調教を成功させることが至上命令となっており、失敗すれば絶縁、もしくは破門が言い渡される。
萌え萌え序列
グループ内における店舗のカースト制度。おひねりちゃんの上納金額や上位のメイドとの姉妹関係などで決定される。「秋葉生態系」を維持するこの序列は絶対であり、普段のお散歩の配置から秋葉原メイドの一大イベント「アキバメイドフェスティバル」での屋台の配分に至るまで、これに基づいて決められ、逆らうことは絶対に許されない。
また、この序列上位の店舗の店長がグループの幹部に収まっている。
作中での動向
かつては、「メイドリアングループ」とは対立関係にあり、特に1980年代は勢力均衡の緊張状態にあった。そして、1985年の「侍女茶館」店長射殺事件をきっかけに均衡は崩壊、骨肉の抗争を繰り広げ、多数の死者と逮捕者を出した。
抗争の末、メイドリアンが経済路線に切り替え、距離を置いたため、表向きの平和が訪れた。
一方で、ケダモノランドは、抗争後に総帥となった凪のもと、上記の制度で忠誠を重視した恐怖政治で統制した。
この間、メイドリアンが急速に利益を拡大したが、曲がりなりに第一位を維持してきた。
しかし、その構図は万年嵐子の出所により変化を見せる。
嵐子が入った「とんとことん」はメイドリアン傘下「チュキチュキつきちゃん」を壊滅、緊張が高まる。さらに、「おひねりちゃん」を支払い「優良店」としていた傘下店舗「メイドシープ」も壊滅。凪は危険視しはじめる。
さらに、メイドリアンでは愛美が出所、実権を掌握し、「アキバビッグバン」ーケダモノランドとの全面抗争を宣言する。
しかし、愛美の緒戦からの計算の狂いや、愛美はじめ武闘派の排除を狙う、会長の宇垣和枝が持ちかけた合併話を、凪は利用する。
凪は宇垣に愛美を抹殺させる。そして、合併に反発した武闘派の離脱により勢力が弱まった、メイドリアンにこちらに有利な条件を呑ませ、吸収合併に成功。
さらに、旧メイドリアン武闘派のリーダーとなる可能性があった愛美の部下・みやびと、宇垣を共倒れさせることにも成功。
ケダモノランドグループはアキバにおいて、一大勢力となり、視界は良好かのように見えた。
しかし、凪にとって目障りな勢力が残っていた。それはかつて「侍女茶館」で「姉妹の契り」を結び、考えの違いで袂を分かった、万年嵐子と彼女が所属する「とんとことん」である。
15年ぶりに嵐子と邂逅した、凪は考え方を改めるよう求めるが、嵐子はそれに対して明確な答えは出さなかった。
アキバを統一した記念にアキバメイドフェスティバルが開催され、メインイベントに巨大な「お萌様」の人形を、それぞれのメイド喫茶のメイドたちが登り、最初に頂点に立ったメイドとその店が、その年のアキバにおけるメイドおよびメイド喫茶の頂点に立つことが出来る「お萌様登り」が催された。
実際は凪の直営店「ギラギライオン」を優勝させる出来レースであった。しかし、それを知らない「とんとことん」が優勝し、「頂点のライオンが底辺のブタに蹴落とされた」ために、生態系が崩されたことが、凪の逆鱗に触れる。
その後、凪が「とんとことん」に絶縁状を叩き付けたことで、本格的に「とんとことん」を潰すために誹謗中傷の落書きや店内にいる客に絡んで追い出すなど営業妨害を行い、果てにはカタギであるはずの一常連客を「とんとことん」のことを他店舗に言って回っていただけの理由で拷問・殺害する暴挙にも出た(しかも、絶縁状を叩き付ける前の出来事)。
だが、「とんとことん」が「ギラギライオン」を襲撃して獅子エースメイドを人質に立て籠もる事態となるが、凪は嵐子となごみとの交渉の末に絶縁を解除する代わりにおひねりちゃんの上納金を10倍納めることで手打ちとした(その際、「ギラギライオン」で停戦を知らせに来た袋鼠役員が殉職している)。
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餃子の王将:放送の数時間後に元社長を射殺した工藤會系幹部の逮捕状が出たという報道がされた。放送期間中に、暴力団による実際の銃撃事件に関するニュースが流れるという偶然に驚く視聴者が出た一方、かつてテレビで放送された、同社の常軌を逸した新人研修を思い出したという視聴者も多かった。
最終話のネタバレ注意
一旦は「とんとことん」の絶縁は条件付きで取り消しになった。
しかし、嵐子の殺害事件が起こると、再び凪は心変わりし、嵐子を殺した元「チュキチュキつきちゃん」のメイドを不問とし、「とんとことん」の完全壊滅を指示する。二転三転する判断に幹部の間でも不満が広がっており、幹部達は「とんとことん」の殲滅はともかく、警察などの根回しが間に合わず、このままだと大量のメイドが刑務所にぶち込まれると延期を求めるが、凪はそうした不満分子を次々と処断して強行した。
それに対し、「とんとことん」はなごみが「メイド戦争」を宣言し、襲撃してきた「ケダモノランドグループ」の面々を、笑顔での接客やライブでもてなした。
しかし、凪はこれを頑なに受け入れず、なごみのライブで最初に拍手した「ギラギライオン」エースメイドを射殺し、さらになごみを乱射して瀕死に追いやるが、翻意した元「チュキチュキつきちゃん」メイドに撃たれ、御徒町の竹槍で止めを刺される形で死亡する。
その後、グループがどうなったかは不明だが、凪の死後、2018年のアキバは平和そのもので秩序も変わったことから見ると、消滅したものと思われる。