ケリー・オブライエン
けりーおぶらいえん
映画『AVP2 エイリアンズVSプレデター』のヒロインであり、女性兵士。コロラド州ガニソンに住んでおり、家族には夫のティムと娘のモリーがいる。
勝気な性格だが、家族にはとても心優しく、とりわけ、自分が働きたいという気持ちを尊重して送り出し、家でモリーの面倒を見てくれているティムにはとても感謝している。
しかし、ケリーが家を長期間不在しがちなため、モリーは父親っ子になっていて、ケリーに対して母親としてあまり認識していない。そのことにケリーは苦悩している。
休暇で実家に帰宅し、久しぶりの家族の時間を楽しむが、翌日の夜ゼノモーフが家を襲撃し、娘のモリーを連れて逃げるものの、夫のティムがゼノモーフに殺されてしまう。
銃器店で生存していたダラスたちと合流し、そこで人をおとりにしてゼノモーフを倒そうとするプレデターの罠に気づいたケリーはダラスたちを先導し銃器店から脱出。
その後全滅した州兵が使っていた装甲車を運転。政府がガニソンにある広場で軍の救援を待つようアナウンスするのを聞き、民間人をおとりにしてゼノモーフを倒そうとする軍隊の罠に気づく。ここでも生存者たちを説得し、ヘリがある病院を目指す。
病院ではヘリを運転できるのは、軍の兵士である彼女しかいなかったので皆に守られ行動する。だが、病院内で一人一人とゼノモーフやプレデターの襲撃に遭い、傷つき、命を落としていく。
ついに病院の屋上にてゼノモーフと交戦するが、
自身を取り囲んだゼノモーフをたった一人で殲滅
負傷者や子どもがいる中、一人も犠牲者を出すことなく仲間を守り抜く
などの獅子奮迅の戦いぶりを見せ、ヘリコプターを襲撃してきたゼノモーフも倒し、無事ゼノモーフの巣と化したガニソンからの脱出に成功する。
その後、軍が落とした核爆発から助かり、軍の部隊に包囲されるもののケリーは武装解除し、ダラスがプレデターのプラズマキャノンを軍に渡したことで、ケリーたちは保護された。
ケリーはプレデターの罠に対してすぐに察知でき、軍の救援アナウンスについては「軍の目的は被害拡大防止」と皆に伝えた。
なぜわかったのかというと、彼女も軍隊の一員であり被害拡大防止を目的に戦っているからである。まずこの作品でいう被害拡大防止とは襲われている人を見捨てるという意味である。
軍人として培った度胸と覚悟は確かなもので、それは数ある危険な場面で生存を可能にした。
オブライエン家の時では、ゼノモーフが襲ってきたときにまず夫のティムが襲われるが、逃げるように叫ぶティムの言葉を聞いて、ケリーは即座にモリーを連れて逃げだした。ティムを助けることは不可能で、モリーを助けてその場を逃亡するのは最善の選択であり、ケリーがその場にとどまりティムを助けようと無謀な行動をすれば、逆にケリーやモリーまで死んでいた。
病院の屋上の時では、生存者の一人ダラスが囮になって戦っているにもかかわらず、ヘリを飛ばそうとした。ダラスの弟リッキーが止めようとすると「待てない」と返した。夫ティムのときと同じように、今そばにいる仲間を助けるための非情な決断である。
脱出に成功した後、ケリーたちは駆けつけた軍の特殊部隊に包囲される。プラズマキャノンをもったダラスが「町を吹っ飛ばしたな」と言うと、兵士は「上からの命令だ」と語った。その言葉を聞いたケリーはすぐに銃を下すが、軍人として気持ちがわかるものがあったのかもしれない。