曖昧さ回避
1. 1888年設立のアメリカ合衆国のレコード会社。現在はソニーミュージック米国法人のレーベルとして残る。
2. 1897年に設立された1.のイギリス法人。1922年に独立後、1931年に同業他社のHMVと合併、EMIミュージックになる。
3. 1910年設立の日本のレコード会社・日本コロムビアのレーベルの一つ。
本記事では1.について解説する。
概要
1888年に「コロムビア・フォノグラフ」として設立された。1927年に子会社として放送局「コロムビア放送」(現・CBS Broadcasting Company)を立ち上げるも、1938年にCBSに逆買収された。
1953年、CBSが新規に立ち上げた「エピック・レコード」などと共に、CBSレコード・グループの傘下となり、1988年のソニーによる買収を経た後も、ソニーミュージック米国法人(Sony Music Entertainment Inc.)の中核レーベルとして存続している。
1990年代以降、クラシック作品は「ソニー・クラシカル」へ移行した。
ちなみにソニー傘下の映画会社・ソニーピクチャーズのレーベルには「コロンビア映画」(「コロムビア映画」とも)もあり、綴りも同じく「Columbia」だが、それ以前は全く資本関係がなかった。
日本での展開
日本国内での流通は、1927年に日本蓄音機商会(ニッポノホン)と提携したことにより始まった。ニッポノホンは1928年に社名を日本コロムビアに改め、1931年に音符マークの商標権を譲り受ける。第2次大戦後の1956年にはエピック原盤の販売も始めた。
1968年には提携先をソニーに変え、「シービーエス・ソニーレコード」(CBS・ソニー、現:ソニーミュージック日本法人・Sony Music Records)を設立した。先述の通り、1988年に親会社・CBSレコードグループがソニーに買収されたため、現在はCBSの商標は使えない。
商標
ソニーミュージック以外が「コロムビア」の商標を保有する国・地域では本来のレーベル名ではなく「CBS」→「SONY」「SME」などを使用している。例えばソニーミュージック日本法人のメインレーベルは「コロムビア」ではなく「ソニー・ミュージックレコーズ」である。このような理由で、日本(とりわけソニー)では「コロンビア・レコード」とも表記される。
コロムビア・レコードでは現在、音符に代わるロゴマークとして「ウォーキング・アイ」を用いている。日本ではソニー・ミュージックソリューションズ 大井川工場の看板にも掲げられている。
反対に日本コロムビアが世界展開する場合は、「デノン(DENON)」や「ニッポノホン(NIPPONOPHONE)」などの名称を用いる。