概要
1973年1月に『別冊少年ジャンプ』(集英社)に掲載された手塚治虫による読み切りの少年漫画。
本作は、手塚の「反戦思想」がこめられた自伝的作品の一つとされている。
淡々と思い出話の様に語られつつも、強く印象に残る短編。
あらすじ
学校一の乱暴者にしてヤクザの大親分の息子バンカラ(明石)はひどい暴君で、学生は誰一人として頭が上がらない。
試合を控えた屈強なラグビー部を集めると、目前に真剣を突き立て、「負けたら承知せんぞ、腹切れよ」とすごむ始末。
軟弱な生徒を見つけようものなら、ひどい仕打ちを加えていました。
しかし、そんな”ゴッドファーザーの息子”ですが、実はマンガが大好き。
「ペンは剣よりも強し」という至言通りに、乱暴者のバンカラさえも、手塚少年の描く絵と、漫画の魅力には一目置くようになり、2人は交流を深めていく。
「長いきせえよ、おまえ大モノになるで」と言ったバンカラは、特攻隊に入ることになり、励まし続けた手塚少年のその後の活躍を見ることは遂になかった。
登場人物
など