ゴロー(サイボーグクロちゃん)
ごろー
「オレは レーサーになる そして死ぬまで みんなの先頭を走りつづける」
横内なおき原作「サイボーグクロちゃん」の登場人物。
本名は長瀬五郎。
アニメには登場しない(製作側からアニメ登場を断念されていた)キャラクター。
父親から児童虐待を受けていたガラの悪い少年。夢はレーサーになって皆の前を走ることで、タコメーターが宝物だった。
しかしキャンプ地でクロちゃん達と出会った夜、父親に八つ当たりで虐待され絶望し、自ら森に火をつけて大騒ぎになってしまう。
クロちゃん達とともに後始末をしていた際、倒れてきた木の下敷きになり、その際父親に見捨てられたショックとともに、肉体が押しつぶされてしまう。
しかし完全に死ぬ前にタコメーターに魂を移していたため命は助かり、コタローが完成させたバイオメタルのボディに意識を移される。
バイオメタルボディに移った際に記憶はほとんど消えて幼児退行してしまったが、父親への憎しみだけは消えず、その怒りだけで当初は暴れまくっていた。
言葉は「ピガー」としか喋れないが、バイオメタルにより身体のサイズを自由自在に変えたり、自分の身体にあらゆるものを取り込むことが出来る。
見た目も思考回路も幼児並だが、かなりの馬鹿力であり、クロ達でも完全に押さえつけることが出来ず、チエコは乱闘の末に入院(鈴木はそれ以前に殴られて一発で病院送り)など、手が付けられなかった。
しかし彼の友人となったチエコによる「人間に戻るための努力」によって、思考は幼児ながらも純朴な性格となっていき、人間らしい感情を少しずつ身に着けていった。
鈴木に買ってもらって以来、ハンバーグが好物となっている(本来、ゴローはバイオメタルボディなので食事は必要としない)。
彼が主役となるゴロー編では、自身を見捨てて殺した父親と再会し、憎しみによりバイオメタルが暴走、桜町が崩壊寸前になる事態となった。
しかしチエコの必死の説得により、バイオメタルの力によって(喋れなかったが)本来の人間の体のゴローとして復活する。
残ったロボットボディは暴走を続けて町を破壊し尽くしたが、クロちゃん達の尽力で鎮圧、ゴローもその時瓦礫に潰されかけていた父親を助けたことで、ようやく父子お互いに和解する。
エピローグでは髪の毛を染め、父親に弁当を届けに行っていた。
クロちゃんのクライマックスに携わる重要な人物であり、原作ではグレー、クロ、ゴローとその生き様が受け継がれていくことが示唆される扉絵も描かれた。