サザンドラ(ポケダン)
まぐなげーとにおけるさざんどら
『ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞迷宮』にて主要キャラクターの1匹として登場するサザンドラ。
ゲーム開始早々、主人公の夢の中で助けを求めるムンナに襲い掛かる姿が描写されており、命懸けの逃亡を続けるムンナの捜索・救出がストーリー中における主人公の目的の1つとなる。
ムンナ曰く『ポケットモンスターホワイト』の図鑑説明にもある通り「3つの頭ですべてを食べつくし破壊してしまう」ポケモンであり、そのせいで世界のバランスが崩れ始めてしまったため、このままでは世界に危機が訪れるとの事。しかも誰にもその暴虐を止める事ができないため、已む無く人間の世界に助けを求めた結果、主人公の夢の中に入り込む事となり、結果として主人公はポケモンの世界へ呼び出される事になった。
ゲームのパッケージでも、主人公に襲い掛かるような構図で描かれている通り、まさしくBWでの設定通りと言える。
※以下、『マグナゲートと∞迷宮』の終盤以降のネタバレを取り扱っているため、閲覧は自己責任でお願いします。
…と思われたが、
それらの背景・構図は夢を思い通りに操り、ムンナが主人公を騙し討ちするために都合よく作り変えた偽情報であった。ゲーム本編ではムンナ達の策略に嵌り、あかつきの山岳で追い詰められた主人公の前に突如として登場。奇襲攻撃で追っ手を怯ませた隙に主人公を連れ脱出する。
その正体は主人公を含めた人間達をポケモンの世界に呼んだ「命の声」と呼ばれる化身。
ポケモンとしての姿はあくまで仮のものであり、その星にある山や川、草や木など全ての自然の声(喜びの声、泣き声など)が集まり1つの姿となった存在、という従来のシリーズとは一線を画す立場のキャラクターとなっている。
いうなればジュプトルとヨノワールと同じ、敵と味方が実は逆だったというパターンだが、前作をプレイ済みでも見た目の関係で惑わされたプレイヤーもいるのではないだろうか。
ゲーム中における本当の目的は、世界を破滅に導く存在である「氷触体」の破壊。氷触体の破壊にはまず守護を務めるキュレムとその配下であるムンナ達を突破する必要があるものの、氷触体自体、ポケモン達の負の意識が渦巻いているため、通常のポケモンでは苦しさのあまり近づく事すらままならない。そこで負の意識の影響を受けないであろう人間達に夢の中で協力を求めた、というのが事の真相なのだが、主人公に対しては途中でムンナによる妨害を受けた結果、記事冒頭のような印象操作をされてしまう。そして度々妨害を受けつつ、ようやく上記のあかつきの山岳で主人公と対面する事となった。
主人公以外にもサザンドラによってポケモンとして呼び出された人間も多くいるのだが、大半がキュレムとムンナ達の手により倒され、元の世界へ送り返されてしまっている。
性格については見た目やポケモン図鑑での恐ろしく凶暴なイメージとは裏腹に、心優しく茶目っ気もある。口調についても丁寧ながらもおどけたようなかなり親しみを感じられるもの。リアルきれいなサザンドラ。しかし決しておバカちゃんではなく、主人公に経緯を説明する際はおどけた雰囲気はナリを潜め、シリアスとは言えないがかなり真面目に話す。
道中、一緒に行動する事になるのだがレベルは64と大分上であり、頼りになるポケモン。代償としてわざの成長はすれど、経験値は上がらず、レベルアップもしない。
また作戦も一度ダンジョンを出るとリセットされる。
後はパートナーがいない事くらいだが、これは同行する最後のダンジョンでは除外される。
「命の声」と言う設定上、心の波動を合わせることが可能なので「みんなでアタック」を発動することも「チームスキル」をシンクロさせることもできる。
精霊のような立場なのに、「自分の名前(サザンドラ)をかわいい名前と称する」「3つの頭で何でも食べる・かなり凶暴・誰にも止められない、というサザンドラの特徴を聞いて怖がる」など外見とのギャップが大きい「命の声」であるが、主人公らに手助けすべく自ら戦う意思も持っているので、強めのポケモンを選んだという意味では間違っていないかもしれない。
実際ダンジョン攻略時においてもイベントシーンにおいても、サザンドラとしての力を十二分に発揮しているので、かなり頼りになる存在である。
パートナーとの合流後は、パラダイス目前のカエン砂漠でキュレムの急襲を受けてしまい、氷付けになったところを砕かれ一度は消滅するものの、あくまで実体ではないので、エンディングで再び姿を見せている。
そして役目を終えた主人公に世界を救ってくれた事に感謝の言葉をかけつつ、元の世界に帰るところを見届けた。
エンディング後は主人公がいない間にちゃっかり仲間入りする。「命の声」ェ……。
主人公が元の世界に戻った後もポケモンの世界にわずかながら介入していることを(メタ要素込みで)察知しており、主人公と再会したいというパートナーと仲間達の願いに協力し、共に再びポケモンの世界で出迎えた。
ちなみにムンナの言う事にも一つ、正しい事がありそれは食欲。
食費はかなりのものになっているらしく、スワンナママのお店では一度所持金が足りずにツケて貰った事がある(ヌオーもやらかしてるのだが)。
なお、続編にあたる『超ポケダン』にもゲスト出演している。ちょっとメタ発言があるが、強さは本物なので苦労してる調査団は命の声ことサザンドラさんの力を借りてみるのもいい。
マグナゲートでは性別システムが廃止されたため、中性的なイメージも相まって性別は不明。特定の層には残念な仕様の性別廃止であったが、性格の可愛さゆえか、どちらで妄想しても都合が悪くならないようになっているとプラスに考えるべきだろう。