概要
愛称はCRANDIC(Cedar Rapids AND Iowa Cityのアクロニム)。当初から貨物輸送を主体としたこともあり、インターアーバンとして創業した鉄道会社としては非常に珍しく今日まで存続している。
沿革
1904年、インターアーバンブームの中、シーダーラピッズとアイオワシティを結ぶ鉄道会社として、アイオワ鉄道電灯(Iowa Railway and Light)により開業した(当時は電力会社が電気鉄道を運行するのは普通であった)。
アイオワシティでシカゴ・ロックアイランド・パシフィック鉄道と、シーダーラピッズでミルウォーキー鉄道およびシカゴ・アンド・ノース・ウエスタン鉄道と連絡し、当初から貨物輸送に力を入れた。またアイオワシティにあるアイオワ大学への通学の需要もあり、事業は好調だった。1914年にはダベンポートへの延伸も実施しているが、この路線は思ったほど利益が出ず、1928年に早々と廃止されている。1940年代には、廃止となったシンシナティ・アンド・レイクエリー鉄道から高速路面電車「レッド・デビル」を導入し、近代化を図っている(トップ画像がこの車両である)。
その後はモータリゼーションにより衰退した旅客輸送を1953年に廃止して電気設備も撤去し、主軸の貨物輸送に専念する。1970年代以降、接続するミルウォーキー鉄道やシカゴ・ロックアイランド・パシフィック鉄道が経営悪化に伴い路線縮小や廃止を始めたことから、両鉄道から一部の路線を購入して接続を維持した。
現在はユニオン・パシフィック鉄道などから貨物列車が直通し、重要な役割を果たしているほか、旅客輸送を再開する動きも一部にある。