概要
「不思議の国」固有の魔物娘で、強靭な肉体と高度な知識を持つ最高位の魔物。元ネタでは何の怪物なのかハッキリ示されていなかったが、魔物娘図鑑ではドラゴンの一種となっている。先端に口のような物が付いた触手を持つのが大きな特徴。
女王の命により不思議の国へと迷い込んだ者の前に立ちはだかる。始祖は元々原種の「ドラゴン」であったが、その高慢な姿を目にした「ハートの女王」が意地悪にも魔術をかけ、その高慢の根源を「他を圧倒する絶対的な強者である事」から「他を圧倒する淫らな存在である事」にすり替えてしまった。
そのため凛々しく高圧的でありながらも、原種とは反対に人間の男性に対する淫らな欲望を積極的に誇示しようとする性質を持つ。
原種のドラゴンと同様に鋭い爪と強靭な足腰を持つが、彼女達はこれを戦闘ではなく男性との交わりに使う事を望み、口から吐くブレスは浴びた者の身体を火照らせ情欲に焦がす桃色のブレスとなっている。
ハートの女王から与えられた「不思議の国へと迷い込んだ者の前に立ちはだかる」という役割に対しては、あくまで遊びのような物と認識しており、来訪者が人間の女性や魔物娘の場合には勝敗への執着を見せず手加減する事も多い。
ただし気に入った人間の男性に対しては強い執着心を見せ、必ずその男性を手に入れ、自らの棲家に連れ帰ろうとする。
そしてその男性と共に不思議の国で最も淫らな番いとなる事を望むようになるのである。
『図鑑』の挿絵ではジャバウォックの身体に白いハートマークのような物が見られるが、これは夫の精から作り出した塗料であり、自身の身体に夫との交わりの回数を示す印を付ける事で自分が淫らな存在であると誇示しているのだという。
また、ジャバウォックは「淫らである事」を誇りであると認識しているため、自分達が襲い掛かる前に男性の方から彼女達への愛情や性欲を露わにすると、その男性を自身にふさわしいオスと認識し、その男性に従うようになる。こうなったジャバウォックは相手のオスを悦ばせ、そのオスの子を産むことを望む「メストカゲ」へと変貌する。
しかし、こうして夫を不思議の国の中で最もメスから快楽をもたらされている、爛れた幸福に浸るオスにする事もまた、ジャバウォックという種族にとっての誇りであり悲願でもあるのだという。