セサル・ヴェニデ
せさるゔぇにで
「だが、私は強い者が好きだ そのACのパイロットのような、強者が好きだ」
非常に好戦的かつ攻撃的で、武力や権力を用いた強固な支配体制により自分たちの勢力の拡大と存続を行おうとする。
しかし逆に「弱者は淘汰され、強者だけがこの世界を生き残る資格がある」という理念を掲げ、敵であるVの主人公に対し上記のセリフを放つような、生まれや身分の貴賤、敵味方を問わない能力、実力主義な部分もある。
恐ろしいことにその思考方針は決して口だけでなく、それまで多くの敵をせん滅してきた主人公を相手に互角の戦いを見せ、生き延びた上で再会した先で主任の軍勢を共同で殲滅している。
また主任やキャロル達の存在に気付き、敢えてその思惑に乗ることで、人類の復興を果たすことを決意する聡明さとしたたかさも持ち合わせている。
その一切弱者を顧みない言動に、フランシスからは「シンプルですね 頭にくるぐらい」と嫌悪を向けられ、資料集などでも彼女たちが対峙したドン・タイレル(「シティ」の代表)との思想や支配体制の類似性を指摘されるが、一方で「Odi et Amo(ローマの吟遊詩人カトゥルスの詩の1部で、「私は憎み、且つ愛す」を意味する)」を掲げ、多少なりとも淘汰必須の現実に心を痛めていたらしいドン・タイレルに対し、セサルはそれで発生する多大な犠牲を当然と認識していたようで、その徹底ぶりは後継者に側近の1人を選び、決定に反発した自分の子たちを粛清した程。
ちなみに両者が統治者として推し進めた多数のために少数を犠牲にする統治方針は、文明が退廃し、生物が生息できないほどに汚染された土地もある荒廃した世界観を考慮すると「そのまま抱え込んで仲良く共倒れするより、一部を確実に生き延させるために残りを切り捨てた方が合理的で当然な判断」とも評されている。
MID-CONTIENT(現実のヨーロッパに当たる)の小規模な1生存可能地域の統治を父から引き継ぎ、組織としての「ヴェニデ」を設立。
経緯は不明だが、はるか昔の時代の遺物とされる謎の巨大建造物「タワー」に関する情報を入手し、海を渡ってSOUTH FRONTIER(南アメリカ)にたどり着く。
そこで同じくタワーの捜索に訪れ、先だって遭遇した部下たちを倒したVの主人公に興味を持ち、フラン達の前に姿を現す。
そこでフランと互いに宣戦布告して立ち去り、宣言通りタワーの元で再会。
部下達と共に主人公に挑み、互角の戦いも見せるが、そこに主任率いる無数の同型機が出現。とっさに主人公と共闘し全滅させるが、キャロルが起動させた超巨大兵器を破壊した結果、大量の汚染物質がまき散らされ、フラン達と別ルートで撤退する。
合流後、敢えて主任達の計画に乗ることで人類の復興を果たすことを決意し、一行に別れを告げMID-CONTIENTに帰還すると、次々に周辺の生存可能地域を強引に吸収、合併していき、勢力を拡大。
やがて側近の1人を後継者に指名し、抗議した実子達を粛清。「いつかヴェニデを脅かす者があるとすれば、それは黒い鳥の姿をした者であるだろう」と謎めいた言葉を残し、世を去った。
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