概要
試合終盤の接戦の場面で投げるリリーフ投手のこと。中継ぎエースとも。
主に同点や僅差でリードしている7回や8回に登板しクローザー(抑え投手)に繋ぐ役割を担う。いわゆる勝利の方程式の一角。その分リリーフの中でも重要度が高く、クローザーに匹敵する力量が求められる。
クローザーに対するセーブのように、セットアッパーにも個人記録としてホールドがある。
「3点以内のリード時に登板し1イニング以上投げる。または、任意の点差でリードしている状況で登板し、3イニング以上投げる。この状態でかつ試合途中で降板する(セーブの条件を満たさない)」などの場合にホールドが記録されるが、試合速報などで発表されることも少ない地味な記録である。
なお、勝利投手とは異なり降板時にリードを保ってさえいれば良いため、降板後にチームが逆転されてもホールドは記録される。
また、元阪神の藤川球児は元々はセットアッパーとしてブレイクした選手である。ジェフ・ウィリアムス、久保田智之とともに鉄壁の救援陣「JFK」を形成した後、久保田と役割を入れ替えてクローザーとなり2011年に通算200セーブを達成。その後メジャーを経て阪神復帰後の2019年には中継ぎで23ホールドを挙げたことで通算150ホールドも達成し、NPB史上初となる通算200セーブ&150ホールドを達成している。
その他、9年連続60試合以上登板を達成し、通算273ホールドを挙げた山口鉄也(元巨人投手)や、2010年にクローザーの岩瀬仁紀に繋ぐセットアッパーとして当時のプロ野球日記録となる1シーズン47ホールドをマークした浅尾拓也(元中日投手)などがセットアッパーとしては有名な選手である。