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ゼレーニン

ぜれーにん

ゼレーニンとは、「真・女神転生 STRANGE JOURNEY」に登場するキャラクターである。
目次 [非表示]

CV:甲斐田裕子ドラマCD坂本真綾(DEEP STRANGE JOURNEY)

概要編集

ロシア出身の物理学者であり、3号艦「エルブス号」に搭乗する女性科学調査士官。階級は中尉。

規律を重んじる性格で、奔放で粗暴なヒメネスとはたびたび衝突している。

ロシア人だが、アメリカに移住済のため、名字は女性形「ゼレーニナ」ではなく「ゼレーニン」で通っている。


エルブスがセクター・ボーティーズの悪魔達に襲われ、他のクルー共々囚われの身となり、おぞましい悪魔達の実験の犠牲になるところを危うく助け出された。元々潔癖症だったこともあり、この一件以降、悪魔を極端に嫌うようになる。

ボーティーズから脱出の手引きをしてくれた大天使マンセマットに惹かれ、その思想に傾倒するようになる。


上述の科学調査士官として観測班を担当し、シュバルバース探索の際は量子トンネルの位置探査等の科学分野からの調査を行っている。学者畑出身であるのと悪魔嫌いから戦力としては頼りないが、ここぞと言うときの胆力と行動力には確かなものがあり、クルーがデルファイナス奇症に見舞われた際、治療法を発見するべくセクターをまたいで主人公に同伴して探索を行った。セクター間の移動やバニシング・ポイント発見も彼女の力によるところが大きく、調査隊随一の優秀なクルーである。


以下、本編の重大なネタバレ編集




























審判者ゼレーニン編集

ボエ~♪(ネタバレ注意)

セクター・デルファイナスにおける魔王アスラが説いた混沌の世界のことや、ジャック部隊との接触・交戦、いつ終わるとも知れないシュバルバースの旅によるクルー間の争いを通してゼレーニンは人類の力に対して強い疑問を抱いていく。

ゼレーニンはセクター・グルースにおいてマンセマットの言った『人の心を導く術』に対して関心を寄せ、直後のジャック部隊再蜂起でマンセマットに力を借りることを提案する。ゼレーニンに対してマンセマットはあらゆる人間の持つ苦しみを消す“天使の歌唱”を挙げ、彼女は現在の人間を導く“歌唱機”として天使に変容することを受け入れ、歌唱の力を得たゼレーニンは瞬く間にジャック部隊を鎮圧する。

そして、ゼレーニンはマーヤー撃破後に現れた三賢人の言葉に呼応してゼレーニンは神の導きに従う道を選びレッドスプライト号を下りていく。


LAWルート

レッドスプライト号に残留したクルーを歌唱によって従えたゼレーニンは主人公と共に4つの宇宙卵を集め、最後のエキゾチック物質を求めメムアレフに決戦を挑む。大地人ヒメネスを倒し、ホロロジウム最下層に到達した主人公にゼレーニンは歌唱の力でメムアレフの姿を捉えさせ撃破に成功する。

マンセマットの祝福の言葉の中、主人公の手によってバニシングポイントから放たれた光と秩序のエネルギーによって地上から悪魔と神の世界に相応しくない人間は排除され、ゼレーニンは神への歌唱の中心で不朽の存在として立ち続ける。


NEUTRALルート

ゼレーニンはボーティーズの地において、ゴア隊長が命を賭して残した“プラン・オメガ”のシュバルツバースを消滅させるための破壊爆弾の材料─4号艦ギガンティック号に搭載された核弾頭─を巡って主人公と死闘を繰り広げる。

激戦の果てに主人公に敗れたゼレーニンは、己の死よりも神の意思に答えられぬことのみを悔いて消滅する。直後に現れたマンセマットは、天使となり同輩となったはずのゼレーニンの仇を討つことすらせず『次の時を待つ』という言葉のみを残してシュバルバースの騒乱より手を引く。


CHAOSルート

ヒメネスと悪魔の手によってレッドスプライト号に残留したクルーは原初の生命と自由の力に染まる。

メムアレフと会見した主人公は、宇宙卵の収集と本性を現したマンセマットの撃破に成功し、最後のエキゾチック物質を得る。

エリダヌスのバニシング・ポイントにおいて、主人公たちの目的を阻まんとゼレーニンは“聖柱”となって最後の戦いを挑む。

ヒメネスは天使の歌唱を打ち消し、主人公と仲魔たちの力によって打倒されたゼレーニンと天使たちを『自らに価値を持たない奴ら』と唾棄し、新たな世界へ向かった。


以下、DSJにおける追加シナリオの重大なネタバレ編集


追加シナリオにおいて、特定条件を満たした場合アレックスによって齎された未来の世界……

彼女の歌唱を受け入れない人類は虐殺され、常に天使に怯えながら生き延びなければならない地獄となった世界を告げられる。

しかし神の導きに身を委ねる選択をしたゼレーニンに話は通じないかに思えたが……


『歌唱を受け入れないニンゲンが生きる自由なんて……』


しかし、ゼレーニンは逡巡する。

主人公に自らの正しさを確認するという形で。


――帰ってきたのは、否の言葉。


『わたしだって…救えるものなら救いたい…』


振り絞るかのようなゼレーニンの言葉は、審判者としてではなく……一人の人間の女性としての言葉だっただろう。

だが、彼女がシュバルツバースで得た結論は神の導きによる絶対的な秩序。

しかし生きる事を望む少女とそのパートナーたるAIは、自分達を切り捨てた絶対的な秩序を否定する。

対してゼレーニンはその言葉と同時に人間の愚かさを語る。

非難する言葉は人の根源とも言える争いを嫌悪するもの。

対してアレックスはこう告げる。

歌唱の力を用い、人間から闘争心のみを消し去ればいいと。

ゼレーニンは大いなる御使いの導きに背くとして拒絶しようとするが――


『私は、その大いなる御使いの導きに切り捨てられたわ』

『私が出会った全ての人が…切り捨てられた』

『でも、あなたなら…その人たちも救えるの』


その言葉を聞いて、ゼレーニンは一つの真理に気が付く。

神の導きは目の前の少女を救わないが、自分は、自分だけは目の前の少女を救えるのだと


『そうよ、あなたが救って』

『私たちは…私たちは、私を否定する絶対的な秩序より、私たちに生きる自由を与えてくれる誰かを選びたい』

『……お願い、ゼレーニン。世界を救うというのなら…私たちをそこから切り捨てないで』


『私を助けて!!』


目の前の少女は、もう『歌唱を受け入れないニンゲン』ではない。

神の導きに拒絶され、一人でその事実に絶望する……ただ救いを求めて足掻いてきた『人間』であり……


『……』


『私にしか救えない命が…ここにあるのですね』


自分だけにしか救えない命の切なる叫びと祈りは、確かに審判者ゼレーニンを変革させた。


神の導きによって人類を救うのではなく、ただ一人……自分にしか救えない命があるという理由でゼレーニンは神に背く決断を下す。


その決断は、未来を変革させた。

アレックスとジョージはその可能性を見いだせた事によって安堵し、主人公とゼレーニンに後の全てを託す。

ゼレーニンと主人公はルイ・サイファーの導きによって……神の導きでこの星を覆う野望を企むシェキナーとの最終決戦に挑む。


『わたしは誓ったのです!彼女が幸せに暮らせる世界を創ると!それが、今のわたしの使命です!!』


その叫びと共にゼレーニンは主人公と共に『神』へと挑み、これに勝利。


そしてバニシング・ポイントにて、人の闘争心のみを浄化する力が解き放たれる――




世界は闘争心という過ちから解放された。


悪魔の野望から、救いの無い人類の支配から――法と秩序の神の支配からも、世界はゼレーニンの手によって解放されたのだ。


この結末でもゼレーニンは聖柱となる事には変わりない……


『もし会えたら、アレックスに尋ねてください』


『あなたは今、幸せですか…と』


しかし、そう言って主人公にその問いを託したゼレーニンも……幸せであっただろう。




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