解説
1992年5月から2016年3月まで放送されたテレビドラマシリーズ。主演は渡瀬恒彦。
警視庁の敏腕刑事がある出来事をきっかけに刑事からタクシードライバーへと転じ、その視点で事件を解決していくドラマ。
主演の渡瀬恒彦が2017年3月に亡くなったため、2016年放送の第39弾が最終作となった。
登場人物
夜明さんと家族
- 夜明日出夫
演:渡瀬恒彦
通称「夜明さん」。アパートで一人暮らしをしている。警視庁の敏腕刑事だったが、ある事件で関わった女性との関係で週刊誌に濡れ衣をかけられたことで警視庁を退職、妻とも離婚しタクシードライバーに転職した。第1作から第3作まではイースタンモータース、第4作から最終作までは大同交通に勤務している設定だった。
担当車は第1作から3作まではマツダ・ルーチェの138号車、第4作以降は大同交通の1646号車。大同交通に移ってからは番号は同じではあるものの車両が変遷しており、4作目から9作目まではトヨタ・クラウン130系前期型、第10作から第15作まではクラウン130系後期型、第16作以降はクラウンコンフォートとなっている。
「刑事というのは、何事でも自分の足で現地へ運ぶもの」という信念を持っており、元部下に自分が乗務するタクシーを捜査の足として使わせ、運賃をちゃっかり貰っている。日頃の低い売上を長距離の利用客で取り返すことから社内ではロングの夜明の異名で呼ばれ伝説のドライバーとなっているが、偽装回送・区域外営業・遺失物として赤ん坊を拾ってくるなど営業所では扱いにくい人となっているようだ。
- 西村あゆみ
演:林美穂
夜明の娘。離婚後母親の方に引き取られたが、何かと夜明のアパートに押しかけて来る。
警察関係者
- 東山秀作
演:風見しんご
警視庁捜査一課強行犯第7係所属で夜明の元部下。階級は26作目までは巡査部長、26作目以降は警部補。
夜明が上司だった頃はよくしごかれており、苦手意識があるようだが民間人となった夜明の捜査協力も受けている。最終学歴は高卒であり、コンプレックスを持っている。
- 国代義明
演:小林健
警視庁捜査一課強行犯第7係所属。階級は巡査部長。よく夜明のタクシーに聞き込みにくる。そのついでに長距離利用を頼んだり、逆に夜明のノルマ消化に利用されたりしている。
- 神谷雅昭
演:平田満
警視庁捜査一課強行犯第7係所属。階級は係長。後に警視庁捜査一課課長。夜明の同期で元部下。通称ヨイショの神谷。
民間人となった夜明が事件に関わることを露骨に嫌がる一見陰険な性格だが、実は夜明最大の理解者。刑事としての洞察力は高く、何気に夜明よりも先に事件の本質に気づくことも多かったりする。
- 馬場幸男
演:正名僕蔵
世田谷西署巡査部長。
レギュラーの警察官で唯一本庁勤めではない。やたらと自分の階級を気にする質で、上司である神谷や東山にはペコペコするくせに年下で階級が同じ国代に対しては非常に馴れ馴れしい。民間人である夜明に対しても素性を知るまで横柄な態度で接していた。
東山・国代と一緒に事件のヒントを貰うために夜明のアパートに三人で押しかけてきては、夜明のために朝食を作ってメザシを焼き、三人でそれを食べながら帰るのがシリーズのお約束。
大同交通
- 野村忠
演:鶴田忍
夜明の同僚ドライバー。夜明が長距離客で稼ぐのに対し、野村は短距離客で稼ぐためショートの野村と呼ばれている。営業最長記録は浜松。
- 広田・木下・山下・橋本
演:秋山武史・小倉一郎・増田由紀夫・佐藤二朗
営業所係長。夜明の扱いに頭を悩ませている。夜明さんがロングの指名を貰うと無駄にテンションが上がる。
余談
- イースタンモータースは今も営業している会社だが、大同交通は2015年1月を以て廃業。営業権や車両などをヒノデ第一交通に譲渡したため、38・39作では架空の会社として扱われ、大同交通が廃業するまで加盟していたチェッカーキャブ無線の系列会社の車庫で撮影されている。