京都殺人案内
きょうとさつじんあんない
「京都殺人案内」全32作
テレビドラマ「京都殺人案内」とは朝日放送・松竹製作のミステリー番組のシリーズ。「土曜ワイド劇場」(福井放送を除くテレビ朝日系列ほか)にて、1979年から2010年にかけて放送された。
第1作主人公 狩矢荘助警部(演:藤田まこと)・第1作原作:山村美紗の小説「花の棺」
第2作~第32作主人公 音川音次郎(演:藤田まこと)・原作原案:和久俊三のサスペンス小説
テーマ曲「夜霧のシルエット」はクロード・チアリが担当(第2作目以降で使用)。
もの悲しげで郷愁を誘う旋律が傘を携え歩く藤田演じる音川音次郎の姿にマッチしていた。
ただし、土曜ワイド固定のエンドテーマが作られた関係で2000年制作の第23作よりエンディングは夜霧のシルエットから土曜ワイドのエンドテーマに切り替わる形態となっている。
犯人役は劇中で社長・画家・大学病院医長など社会的地位の高い人物が多く、ドラマ・映画界の名優が多くキャスティングされ作品に深みを与えた。
犯行は何年も前の事件の被害者が家族の恨みをはらすものや忠臣蔵をテーマにした連続殺人事件など手の込んだものとなっている。
また、作品タイトルに京都と入っているが、犯人ゆかりの地や犯人の逃亡先は京都ではないことがほとんどで、音川は毎回 飛行機や船で泊りがけで出張することになる。その都度、出張費を請求する音川に
秋山捜査一課長はまゆをしかめ「音やん、おまはん、たまには京都の事件は京都で片付けなはれ。どんだけ出張したら気ぃ済むんや。」
と愚痴りながらも「土産頼むで!」と判を押すことになる。
なお、藤田まこと、遠藤太津朗両氏は本シリーズ第32作が遺作となっている。
「京都殺人案内」の各キャラクターについては音川音次郎の項を参照。
作品は途中から「はぐれ刑事純情派」と同様にフィルム撮影からデジタルビデオカメラ撮影に切り替わった。(藤田は映像に深みのあるフィルム撮影にこだわりがあった。)
初期の作品に映画的な重厚さ・映像に深みがあったが後期の作品にはそれが無い。