波、猖獗を極め、逃れうるものなし。
仮令逃れたに思えどもタルヴォス在りき。
いやまさる過酷さにて、その者を滅す。
そは返報の激烈さなり。
概要
エマ・ウィーラントが遺した叙事詩「黄昏の碑文」に登場する災厄、七体目の"禍々しき波"。『復讐する者』タルヴォス。手足を拘束された姿をしており、今まで受けてきた自身の苦痛を相手に跳ね返す能力を有する。
R.1
カイトが戦う七体目の八相。手足を縛られた細長いハニワに巨大な杭を打ち込んだような姿という、呪い人形のごとき異様な容姿をもつ。
エルクが離脱したことで崩れた包囲網を突破し、作戦を行っていたリョースの部下達を殲滅して全員未帰還者に陥れた。しかし、セグメントを全て取り戻したアウラに動きを封じられ、カイトの仲間たちにより再包囲されることとなる。
基本的には低速度で逃げながらも、単発であるが範囲攻撃である「憎悪の波動」や「怨念の魔光」、単体に大量の釘を打ちつけてくる「復讐の凶雨」などの攻撃技を一定の間隔で放ってくる。
いずれも高威力の技であるが次の攻撃までに時間を要するため、カイト達に一撃を耐える防御力さえあれば治癒魔法による回復も十分に可能。
そして、プロテクトポイントが低下するとデータドレイン(体に刺さった長い杭を取り出して放つ)の他に特筆すべき技である「呪殺遊戯」を放つ。
この攻撃は今まで受けたダメージを相手に跳ね返す技であるらしく、体に刺さっていた杭を相手に打ち付け一番HPの高いキャラに対して確実に9999のダメージを与える(つまり必中の即死技)という恐ろしいもの。
この技を喰らわせた直後にムミィンレイやシュビレイなど行動不能魔法を放ち、3人パーティ中で2人が行動不能にされるので仲間全員に蘇生・回復アイテム、あるいはそれに準ずる治癒魔法を持たせておく必要がある。
タルヴォス自体の防御力は低いが、相手の攻撃を無効化する「物理耐性」と「魔法耐性」の二つの属性を頻繁に切り替えてくる。そのため両属性に対応したパーティー編成を行い、上記の技を封じるため素早くプロテクトを破壊、データドレインを撃ち込み碑文石にしてしまえば楽に戦える。
戦闘の末、タルヴォスの碑文石は呻き声と共に崩れ落ちる。そしてネットワーククライシスを止めるため、カイト達が戦う敵は残すところ”二体”となった。
R.2
「クーンを呼びなさい...!!彼の憑神で..私を...データドレインするのよ..!」
パイの操る憑神として登場。シンボルカラーは朱色。
前作から大きく姿を変えながらも腹に深々と刺さる杭や拘束された腕などの共通点が見られる。大きさは八相では小さい方でスケィスの2倍ほど。
AIDA調査のために向かったエリアでAIDAに遭遇、その際欅を庇って感染してしまい憑神を暴走させる。
戦闘では前作の様に厄介な耐性変化は無いが、頭部の羽翼で飛び道具をガードする形態を持ち、発動中は相手を跳ね返す「復讐の宝玉」や必中技に派生する「極刑の聖杭」なる特殊な攻撃技を放つ。
また、データドレインは前作と同様に体の杭から打つ。
小説版の.hack//G.U.ではモルガナ・システムとしての役割についても言及され、人間の五感の一つである「嗅覚」を"高次の感覚"で認識しながら究極AIの成長へ還元するシステムであったことが語られている。
関連動画
『.hack』復讐する者 タルヴォス戦BGM
『.hack//G.U.』憑神 タルヴォスBGM ~『力』の行方~