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概要

ベトナムにおいて、フランス植民地化される以前の13世紀から20世紀初期に使用されていた、ベトナム語を表記するのに使用された漢字を元にして作られたベトナム独自の文字日本語の漢字表記である「字喃」は「𡨸喃」の代用である。

元々中華文明の影響を古くから受けていたベトナムにおいては中国語由来の外来語が数多く使われており、またベトナム語が中国語と同じく基本的に1語1音節という構造をしている事から日本語の万葉仮名のように音の似た漢字でベトナム語固有の発音を近似的に表現するという表記法が少なくとも10世紀頃から行われていた。その後漢字の会意形声システム(意味の共通する文字と音の似通った文字を組み合わせて目的の単語を表現するという造字法)を利用して独自の文字が作られるようになり、現在知られるようなチュノムの形が出来上がったという。

ただし、中央の政権は長らく公用語として漢文を用いており(チュノム混じりの文章を公用語として用いていたのは1400年及び18世紀末の数年のみ)字体の整理が行われなかった事から多数の異体字が乱立していた事、また字形が複雑でなおかつ漢字の知識がないと使用が難しかった事などから、詩歌のような文学作品を除いてあまり定着したとは言えず、1945年にベトナム最後の王朝である阮朝が崩壊して以降はフランス語ラテン文字綴りをベースとした「クオック・グー」に取って代わられる形で完全に廃止されてしまった。

なお、ベトナム国外に目を向ければ国境を越えてすぐの中国広西チワン族自治区に住む京族(ベトナム系中国人)が現在でも漢字チュノム混じり文を用いている。


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