概要
ツバメコノシロ科は、スズキ目 スズキ亜目 スズキ上科に分類される魚類のグループである。
ツバメコノシロやエレガントパラダイスフィッシュなど8属41種を含むが、多くは熱帯域の海や河川に生息し、日本近海に分布するのは数種である。
体型こそ一般的な魚然としたものであるが、全種で胸ビレの軟条(スジ)のうち前側の数対が分離し、自在に動かせる触手のような遊離軟条となっている点で独特である。その特異さからかつては独立目(ツバメコノシロ目)とされていた。
実際はニベ科の仲間に近縁だと言われてきたが、近年の分子系統解析の結果はアカメ科やテッポウウオ科らとともにスズキ目から外されアジ類(カランガリア)に含まれることを示している。
英名はThreadfin(スレッドフィン)。なおこの英名は遊離軟条が糸のように伸びていることを表すため、他にも糸のようなヒレをもつイトヨリダイやイトヒキアジ、果てはステューレポルスなんかにもこの名がつくものがある。
ポリネムス属にはこの名で観賞魚として出回るものも存在する他、大型種を含む他属はゲームフィッシングの対象とされる。また、熱帯域では主要な食用魚の一群である。
主な種類
胸ビレの遊離条鰭の本数で見分けることができる。多く4対から8対ほど。
ツバメコノシロ属
- ツバメコノシロ
- ナンヨウアゴナシ
- カタグロアゴナシ
- ジャイアントアフリカンスレッドフィン
ミナミコノシロ属
- ミナミコノシロ
ポリネムス属
- パラダイススレッドフィン
- エレガントパラダイスフィッシュ
など