概要
アメリカ・ニューメキシコ州から発見され、2024年に記載されたティラノサウルス属の新種。種少名は化石の産出したマクレイ(McRae)層に由来する。
化石自体は1983年に見つかっていたのだが、当時はT-レックスとして報告され、約40年もの間、新種か否か議論された。
※本種も含め、北米大陸の南西部から産出しているティラノサウルス属の化石は、未だにT-レックスか否か、はたまた新属かで議論されている。
新種と判断されたのは、頭骨の形状や接合部分がT-レックスと異なる点、マクレイ層の地質年代が約7300〜7100万年前(カンパニア期後期からマーストリヒト期前期)とT-レックスより古い年代から産出した点に基づいている。
見つかった化石は頭骨の一部のみだが、これから推定すると全長12mとT-レックスと同等の巨体を誇る。
T-レックスの直系の先祖ではないとみられているが、その起源が北米大陸の南西部にあった可能性が示唆される。