「だから、ココにも。フワリと舞い降りた。
‥‥ニコ。天使ダカラ。」
解説
ゲーム『大逆転裁判』第2話《友とまだらの紐の冒險》に登場。15才。通称・ニコミナ。
職業
露西亜の名門・ノバビッチ・バレエ団に、プリマ・バレリーナとして所属し、劇評などで妖精や天使に例えられる。本編より2年前‥‥才能に目をつけたバレエ団に買われていったとのこと。
それ以前は、もともと船乗りのムスメであるとして、“仲間”と一緒に旅をして、音楽隊と一緒に船の舞台で踊っていたという。
活躍
エピソード《友とまだらの紐の冒險》にて、上海にて公演中の《ノバビッチ・バレエ団》から失踪。かつて旅をした、蒸気船《アラクレイ号》の“仲間”を頼って、大英帝国行きの蒸気船《アラクレイ号》に人知れず乗船。英国から亜米利加へ渡り、亡命しようとしていた。日々の食料も少ない上に薄給のあまりに正規の方法で抜け出すことも難しいバレエ団での日々の苦しみから身を守るために、逃げ出すしかなかったとのこと。
亡命にあたり、生きていくために必要となる大金として高価な金剛石(ダイヤモンド)の“宝冠(ティアラ)”を持ち出し、“トモダチ”の黒い小動物‥‥クロッポイという名前のロシアンブルーの子ネコを連れてきている。
蒸気船内では、自らの正体を隠すべく、グリムズビー・ロイロットなる老紳士に変装。しかし、船内の殺人事件の捜査と称して、シャーロック・ホームズらが自身の部屋を訪問。彼らにその“正体”を見抜かれてしまい、警戒した様子で、彼らに事件当夜の話をすることとなる。
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この先、重大なネタバレ
船内で起こった亜双義の事件の真犯人。
突然の生活環境の変化に戸惑った飼い猫クロッポイは、船の通気口を抜けて隣室の亜双義の部屋に迷い込み、なんとか取り戻そうと隣室に向かっていった彼女を、亜双義は部屋に迎え入れ、紳士的に話を聞きクロッポイを見つけて彼女の手に返す。
しかし、船内に動物の持ち込みが禁止されているために、事が大きくなることを恐れたニコミナは彼に黙っていてもらうよう自分が密航者で身の上を話し、亜双義はそれを一度は快諾する。
しかし、話し込む内に亜双義がニコミナの件を相談しようと提案してしまい、しかもニコミナが訪れた際に彼が相手を護衛の刑事と間違えてしまったその言葉から、自分の正体がバラされて亡命が妨害される恐怖を覚え、思わず亜双義を突き飛ばし、しかもクロッポイが彼の足元に飛び掛かってもつれてしまい、彼はベッドに頭をぶつけ、動かなくなってしまう。
この件で、慌てたニコミナは船の仲間に相談すると、部屋を調べる最中に亜双義が密航者を匿っていることに気付き、彼に罪を着せるべくその仲間の機転で密室を完成させる。
しかし、この状況に不審なものを感じて調査を続けたシャーロックと、自らの冤罪を晴らすべく奔走する成歩堂によって事件を暴かれ、シャーロックの手によりスコットランドヤードに引き渡されることになる。
しかも、亜双義が相談しようとした相手が、船員や知り合いの刑事ではなく、本当は友人の成歩堂であったのでは、と指摘され、彼はニコミナの亡命をばらすどころか、むしろ力になろうとしていたのではないかと言われ、泣き崩れるのだった。
ユーザーからの彼女の評価は分かれており、逃げざるを得ない境遇や終始怯えた態度などから同情的なプレイヤーもいるが、その章の一過性のゲストよりも主人公の親友ポジションの亜双義を突き飛ばしたのはほぼ身勝手な動機だったこと、被害者の様に振る舞い冤罪で一人の人間を陥れようとしていたことから、嫌悪するプレイヤーも少なくない。
そのこともあって、この章は非常に後味の悪い結末を迎えるのだが・・・
以下、更なるネタバレ
続編の大逆転裁判2にて、実は亜双義は死んでおらず瀕死の状態ながらも存命していた事が判明。
ある理由から、亜双義の留学を阻止しようとしていたホームズによって「亜双義は死亡した」と偽装されていたのだった。
ニコミナは倫敦警察に引き渡される直前にホームズから真相を教えられ、亡命を手伝ってもらった事が明かされている。
やった事がやった事なだけにしっかりとお灸を据えられたものの、殺人という重すぎる十字架から解放され、救済されたと言える。
成歩堂もその事を知った際は(親友が生きていた事もあって)、「亜米利加に渡ることができたのかな・・・」と思いを馳せていた。