概要
ゲーム『大逆転裁判』に収録されている2番目のエピソード。
『大逆転裁判』シリーズの物語の舞台が、大日本帝国から大英帝国へと移っていく様子を描く。
《法廷パート》抜きの《探偵パート》のみで構成されており、名探偵シャーロック・ホームズと合わせて、今回初登場となる新システム《共同推理》に焦点を当てるような構成となっている。
事件内容
- 事件現場‥‥蒸気船アラクレイ号の壱等船室・第壱号室
身分の高い者が使用する区画にある、最高級の部屋となっている。
- 事件発生日時‥‥1月9日
裁判は描かれず、発生日以内にひとまず決着がつくようになっている。
- 状況
航海中、午前1〜2時ごろに発生し、朝になってから事件が発覚。船室にかけられたカンヌキを破壊し、現場へと足を踏み入れることとなった。小さくて軽いカンヌキだが、ハリや糸で部屋のソトから動かすことはできないとして、現場は密室のような状態となっていた。
被害者は床に突っ伏した状態で発見されている。目立った外傷はないが、船医の遺体の検分から、《頸椎の損傷》‥‥クビの骨が折れたことによる即死だったと推定される。
関連情報
- 航海事情
大日本帝国から大英帝国までの旅路を、50日ほどかけて進んでおり、日本出発から半月経ったとされている。昨日は上海に寄港しており、明日には香港に到着する予定。
- 乗船規則
船長から乗客に向けた“お願い”として掲示されており、武器などの“危険物”の持ち込みが禁じられている。さらに、伝染病の病原菌を運ぶ可能性があるとして、“動物”の持ち込みも同様に禁じられている。
関係者
容疑者。
大英帝国へ渡るべく、密航という形で、大日本帝国から蒸気船アラクレイ号に乗船。乗船から半月間‥‥事件当夜も含めて、基本的には船室に閉じこもり、《洋箪笥(クローゼット)》の中に詰まって過ごしていた。
しかし、事件発覚と合わせて、自身の密航の罪が発覚。さらに、閉じこもっていた船室が事件現場であるとして、自身への殺人容疑が発生。事件について、深い眠りについていて気づかなかったと主張し、事件をテッテー的に調べることとなる。
エピソード内では基本的に、《共同推理》の最中などを除いて、手錠がかかった状態となっている。
日本人留学生として、大英帝国への留学のために乗船。このとき、親友の成歩堂を手荷物の《旅行鞄(トランク)》に詰め込んで乗船させ、事件発覚までの間、自分の船室に隠していた。
事件現場となった船室を利用しており、事件発覚とともに、事件の被害者として死亡したことが確認される。
亜双義の法務助士として、彼の旅路に同行していた。
事件の日の朝、亜双義の部屋の様子がおかしいとして、船員を呼んで扉を開けてもらった結果、事件発覚となった。
成歩堂の“密航”については、亜双義が共犯者にさせまいとして、聞かされていなかったとのこと。
成歩堂に疑いを向けつつも、彼の調査に同行する。
名探偵。
小説化された有名人として、ファンの寿沙都から強い関心を示される一方で、何も知らない成歩堂含む大抵の関係者には、薄い反応を返されることとなる。
事件発覚時、複数人の船員にまぎれて姿を現し、現場に潜んでいた成歩堂を引きずり出した。その後も独自に調査に励み、成歩堂の捜査に手を貸すこととなる。《共同推理》の際には、一時的に成歩堂の手錠を外して、自らの推理につきあわせようとする。
大国間におけるさまざまな緊張から、《特務司令》‥‥亜双義の“護衛”という任務を受け、船員として蒸気船に潜入。表立った警護に代わり、朝から夜、船室に戻るまで、決して目を離さなかったという。
しかし、任務は失敗。船長(キャプテン)の命により、次の港‥‥香港で警察に引き渡すまで、現場となった船室が荒らされないように、船室内にて“警備”につとめることとなる。
せめてもの“罪ほろぼし”と称して、亜双義の友人である成歩堂に対し、彼にかけられた容疑を承知のうえで、壱等船室区画内における船室外の捜査を認める。
- ミトロフ・ストロガノフ
露西亜人の船員。屈強な上級乗船員。
事件当夜含めて、廊下の監視・警備につとめている。
- グリムズビー・ロイロット
露西亜人の客人。
ヒゲとサングラスが“いかにも”な感じで、絵に描いたような怪しさを匂わせる。
事件現場と『通気口』で繋がる“トナリの船室”‥‥弍号室を利用しているとして、自身の船室へ押しかけられることとなる。
バレエ団所属の踊り子。
事件前日に団から逃げ出し、亡命のために上海から乗船してきた。
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