概要
北欧神話に登場する海の神。外洋の神であるエーギルと比べて人間の生活に寄り添う神であり、通商や漁業、夏、豊穣といった多種多様な権能を司る。
元はヴァン神族の生まれだが、息子達と共にオーディンの人質となった後にアース神族に数えられるようになった。外見は貝や海藻で編まれた海藻を被り、青い衣を着た正に海神然とした姿をしている。
海辺の館「ノーアトゥン」(名前の意味はそのものズバリ「港」)に住んでおり、漁業や交易を司る神なだけはあり、非常に富める神であり、非常に気前の良い性格をしていたとされる為、交易を生業としていたヴァイキングからは広い信仰を集めていたという。
彼の子供達には豊穣神の兄妹フレイとフレイヤがおり、縁起の良さはお墨付きである。
エーギルとの関係は不明であるが、内洋の神でありながら、外洋の神であるエーギル相手に一喝して暴風雨を鎮めるなど中々に勇猛で発言権のある神である事が窺える。
スカジは神々の中でも屈指の美しさを誇る光の神バルドルを婿に取るつもりが、神々の出した条件が「足の美しさで婿を決めろ」というものであった為、偶々足の美しかったニヨルドが彼女の結婚相手に選ばれてしまった。
山の女神と海の神という相反する属性を持つ両者が上手くいく筈もなく、当初こそ、お互いの住処を往復する形で生活していたが、ニヨルドは夜に吠える狼の声が、スカジは海鳥のやかましい鳴き声が煩わしくて仕方がなく、結局離婚する羽目になった。一応、二人との間に出来た子供はいたようで、前述のフレイ兄妹が該当するようだが、異説も存在する。
創作での扱い
アルカナ「世界」のペルソナとして登場。
なお、女神転生シリーズでは外伝作を含め悪魔として登場したことは一度も無い。
表記揺れ
『ニョルズ』、『ニョルズル』など