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ノーマン・マクラレン

のーまんまくられん

ノーマン・マクラレン(1914~1987)とは、カナダで活躍したアニメーターである。抽象アニメーションの第一人者として世界的に知られた。

概要編集

 1914年、スコットランドのスターリングに生まれる。グラスコーの美術大学在学時に、ドイツ表現主義時代のアニメーション作家オスカー・フィッシンガーの作品を鑑賞し、強い影響を受ける。1939年にアメリカに渡航。カナダ国立映画庁(NBF)のアニメーション部門の創設に参加し、1943年からここを拠点にアニメーション製作を始めた。

 マクラレンは、カメラによる撮影を行わず、フィルムに直接絵を描いてアニメーションを製作する手法を好んで用いた。その手法による代表作に、フィルムに直接絵の具を塗るダイレクトペイントという技法を用いた『色彩幻想』や、真っ黒に感光させたフィルムを針で引っ掻いて絵を描くシネカリグラフという技法で製作された『線と色の即興詩』が挙げられる。

 カメラを用いた作品としては、本物の人間をコマ撮り撮影するピクシレーションという技法で製作した『隣人』が有名である。



マクラレンによるアニメーションの定義編集

 マクラレンは、アニメーションの表現技法としての特質を次のように捉えていた。

 

アニメーションとは、動く絵の芸術ではなく、描かれた動きの芸術である。

それぞれのコマの間に起こっていることこそが、それぞれのコマの上に存在するものよりも重要なのだ。

それゆえにアニメーションとは、コマの間に横たわる見えない隙間を操作する技術なのである」

 

「アニメーターにとって重要なのは“動きの距離”なのです。アニメートの対象が切り絵でも、物体、物質、人間やドローイングであっても変わりません」

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