概要
本シリーズの花形にして「モンスターハンター」をそのまま体現する職業。したがってシリーズ皆勤であるのはもちろん、多くの作品では主人公がこのクラスになっている。初期の作品では名前入力を空欄にしておくと自動的に「はんた」と名付けられることからも、シリーズの象徴的な存在。
クラスとしての意味
白兵戦もそこそこやれるが、特徴はなんと言っても戦車に乗った際の戦闘力の高さにある。おおむね共通の特徴として、同じレベルで同じ戦車を動かしても、与えるダメージや受けるダメージが有利になる傾向がかなり強い。
世紀末的な世界観ゆえに生身で出歩くことが相当な危険を伴うこともあって、戦車に乗る機会は全体的にかなり多く、必然的に長所が発揮されやすい意味でも重要な立ち位置を占める。
パラメータの仕組みを理由にした都合上から素早さが高い傾向にあり、先攻を狙う時にハンターの行動が重要になる局面もある。
砂塵の鎖以降に採用された「特技」システムもその長所を活用するものが多く、「ねらいうち」で急所を撃って大ダメージを与えたり、「電光石火」「全門発射」といった戦車搭載兵器のポテンシャルを活用するものや、「ゴーストドリフト」で敵の攻撃を確実に避ける運転テクニックを披露するものなどを会得するまさに戦車戦のプロ。
それだけでなく、作品によるが「サーチ」「獲物の匂い」で敵を探し出し、「ハンターズアイ」で敵の弱点を見破り、「退却阻止」で逃がさず狩るような、モンスターハンターという生き様そのものを体現するスキルもある。
賞金稼ぎとしての意味
作中では賞金稼ぎ全般に対してハンターという用語が使われることもままある。実際、彼らは「モンスターハンター」であると同時に、「バウンティハンター」でもあるのだ。
世紀末の世界観であるため、たいがいの人々は好き好んで荒野に出ようとは思っていない。そんな中で、戦車を駆り、あるいは己の身ひとつで凶悪なモンスター相手に戦う存在としての「ハンター」は、しばしば特別な存在として接せられる。
ある時は凶暴な賞金首を倒したことへの尊敬で見られることもある。
またある時は預かり所で時には仲間の死体からもアイテムを剝ぐ姿に畏怖を抱かれる。
仲間を探そうとしているハンターに、まだ死にたくないと恐怖を覚える人々もいる。
そして、多くはたいがい、ベクトルは違えど「一定の距離を置いて接せられる」ことがほとんど。
だからこそ本当の意味での「仲間」という存在には滅多に出会えない。
また、戦車が壊れれば整備を必要とするし、弾薬が切れれば補充を必要とする。したがって、町の人々の力添えは欠かせない。強くなればなるほど世紀末を我が物顔で歩けるように一見思えるが、すべては人々の地道な協力あってこそのモンスターハンター業。
それに加えて過酷な戦いで必要とする回復薬には決して安全とは言えない添加物も多いらしく、「ハンター業をやっていると体じゅうが薬漬けになってしまう」という指摘さえある。
世界観としては花形だが、全体を見ればあまりに不安定要素を抱えた職業であるため、モンスターハンターを志してもそれを喜んで後押ししてくれることなど、滅多にない。
戦車に乗る者がいる限り食いっぱぐれのないメカニックとはいろいろな意味で対照的。