概要
『クレヨンしんちゃん』の番外編「しんちゃんのピーターパン」に登場するキャラクター。アニメ未登場。
ファンタジーワールドの住人であり、ピーターパンのモデルとなった男性。
見た目は20代であるが、後述の台詞から判断すると実年齢が少なくとも40代と思われる。
人物像
少年時代にピーターパンのモデルとして一躍有名となり、その後に始めた事業でも成功を収めて現在ではパーターピン不動産の社長を務めている。
富や名声を手にした彼は子供に夢を与えるヒーローとして人々にもてはやされたが、やがて「いくら子供に夢を与え続けても大人になれば忘れられてしまう」という現実に嫌気が差してしまい、自身も夢を捨てた末に傲慢的かつ欲深な人間に成り下がって現在に至る。
かつての情熱も消え失せ、人が変わったかのごとくやさぐれてしまい、初登場時は(ヤクザにしか見えない)強面の取り巻きを引き連れていた。
周囲への当たりも強く、自分目当てにファンタジーワールドを訪れたヒロインを見るなり尊大な態度でサインを投げ渡し、土地の売却を拒否する老人に至っては…
老人「おまえらファンタジーワールドの土地すべてを買収し風俗関係の店を建てるつもりだろ!!」
パーターピン「そうさ!! そして大人のためのファンタジーピンクワールドを造るのさ!! いつまでもガキ相手にもうからない仕事なんかやってらんねえぜ!!」
…と豪語して後日に強行手段で売却をさせる事を仄めかして恫喝する等、ある意味「子供達が憧れて目指したヒーローのなれの果て」とも言える堕落ぶりを見せつけていた。
しかし、その姿を目の当たりにしたヒロインがファンタジーワールドを守るために奮闘し、今まで買収した分の土地売却書を奪われてしまう。
そして、ビルの屋上で対峙したヒロインに対して夢を与える事のむなしさを語っていたが、直後に屋上から飛び降りたヒロインが「助けてピーターパン 楽しい事考えれば飛べるんでしょ!!」と自身に助けを求めた事でピーターパンだった頃の夢を思い出してヒロインを救出。憑き物が落ちたように「30年ぶりでも飛べるもんだな」と口にしたところで物語の幕を閉じた。
備考
名前の由来がピーターパンのアナグラムと思われる。
「しんちゃんのピーターパン」における野原しんのすけは終始ピーターパンの格好をしており、パーターピンの対比とも言える役回りを演じている。
ファンタジーピンクワールド等といった大人向けの設定のせいか、現時点ではアニメ化されていない。
作中ではピーターパンに扮していた頃の写真を社長になってなお自室に飾っていることから、「もうからない仕事」と吐き捨てつつもピーターパンという思い出に対し複雑な心境を抱いていたことが見て取れる。
関連タグ
ケン(クレヨンしんちゃん)、チャコ(クレしん):同じく大人のための世界を作ろうとしたシリーズの悪役。ただし、パーターピンが過去の否定が前提だったのに対し、こちらは逆に美しかった過去にすがって未来を閉ざそうとしていた。