ヒ素
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ひそ
ヒ素とは、毒物の代名詞だったり半導体に重要だったりする元素である。
ヒ素と言ったら毒、毒といえばヒ素と言わんばかりに「有毒な元素」として名高い元素である。
まあ実際ヒ素化合物で無害なものと言えば一部の「生体内で無毒化されるヒ素化合物」位なもんであり(後述の砒化ガリウムすら発がん性が指摘されている)、大抵がなんかしらの毒性を持っている。
その特性から暗殺には歴史上結構使われてきた物質である。
かのナポレオン・ボナパルトの遺髪からも大量のヒ素が検出されており、確証はないものの食物にヒ素を盛られて暗殺されたのではないかとの説がある。また日本でも、森永ヒ素ミルク中毒事件(1955年)や和歌山毒物カレー事件(1998年)といった有名事件でヒ素化合物が犯罪に使われている。
但しヒ素中毒の被害者は皮膚に変色とか硬化とかのはっきりした証拠が現れるという特徴があり、ヒ素にやられたというのがバレバレになってしまう。
そのため今は「他人に危害を加える」目的で使われることはあまりない。当然ながら実践してはいけない。
また「毒性がある」ということは言い方を変えれば「害虫駆除のための農薬としても使える」ということでもあり、かつてはヒ素化合物を用いた農薬も使われたことがあった(今は土壌汚染などの面で使われることはまず無いが)。
毒性のある物質であっても、正しく使えば人類の役に立つということでもある。
まあ上で書いたとおり「毒性のある物質・元素」の代表選手みたいなヒ素でもあるが、一方で実は欠乏しても生体に異常をきたすんじゃね?という説がある。
但し普通に生活している分にはそのままほぼ必須量のヒ素を体内に取り入れているといわれており、また「毒物」としての効果が現れる"ボーダーライン"もかなーり低いので、サプリメントなどで積極的に摂る必要はない(というか摂ったらヤバイ)。
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