概要
ブリーフケース（英語：briefcase）は、書類を収納する四角い形状のビジネスバッグ。カバンの一種で、日本語では書類用鞄とされている。学生・ビジネスマンが使用する薄型のカバンであり、各種の書類・ノート・文具・ノートパソコンも入れられる事が多い。基本的に皮革製・ナイロン製が殆どで、常に片手が塞がる影響からか、環境によっては使い勝手の悪さを示唆する声もある。
核兵器
ブリーフケースは核兵器を発射する為の道具が入っている場合、通常は常に最高指導者の近くに保管される。ここでは使用するに当たって、一部の国の事例を紹介する。
アメリカ合衆国
アメリカでは大統領が司令部を離れている時でも、核攻撃を命じる為の機器が入った黒いカバンがある。これは軍の戦略的防衛システムに於いて、シチュエーションルームなどの固定された司令部に対する移動が出来る連絡機器として機能する。1961年1月に発足したケネディ政権の時代にアメリカと旧ソ連で核戦争の危険性が高まった為、その後の大統領に引き継がれているとされる。
アメリカ軍の最高司令官である大統領にはゴールド・コードという核兵器の発射コードが与えられており、核のフットボールと共に大統領が核攻撃を命令する際の認証に使用され、ビスケットという通称で呼ばれる。カードの大きさはクレジットカードと同じ程度で、大統領はこれを携帯する事になっており、読み取る時は不透明なプラスチックのカバーを2つに折って取り外す必要がある。
ロシア連邦
ロシアではチェゲトというアメリカと同様の黒いカバンがあり、名称はロシア南部に聳えるチェゲト山に由来する。核兵器の発射命令を軍の参謀本部に伝達する為の装置が入っており、大統領が就任した時に引き継がれ、それに付き従う士官がこれを持ち歩く。戦略核兵器を指揮・統制する自動システムの一部を構成し、国防相・軍参謀総長と共に運用されると推測される。
1984年6月にチェルネンコ政権で正式に稼働し、1985年3月にゴルバチョフが後継の最高指導者になった時には既に運用されていたが、ゴルバチョフは特に興味を持っていなかった。2022年2月にロシア・ウクライナ戦争が開戦した後、同年4月にプーチン大統領がジリノフスキー元国家院議員の葬儀に参列した時、随行者が黒いカバンを持ち歩いている様子が国営放送で公開された。
