解説
機体周辺に散布したコジマ粒子を安定的に還流させることで、慣性抑止フィールドとも呼べる力場を形成、自機に向かってくる各種攻撃の速度や威力を減衰させて受けるダメージを軽減・無効化させる防御機構。
頭文字をとってPAと略されることが多く、完全防護膜、粒子装甲などとも呼ばれる。
ACfAではこれを攻撃面に応用し、機体を中心にPA中のコジマ粒子を一気に放出してコジマ爆発を引き起こすアサルトアーマーが登場している。
ネクストの標準機能であり、基本的にネクストが戦闘モードにある間は常時展開されているが、展開中は生体に毒性のあるコジマ粒子を放出し続けるため、コロニー防衛のような特殊な任務によっては使用を禁止されることもある。
特に実弾兵器に対して高い効果を示し、既存兵器搭載の戦車砲、機関砲や榴弾、ミサイルなどではネクストに対してほとんど有効なダメージを与えられず、クイックブーストやオーバードブーストと共にネクストが従来の機動兵器に比べて大幅な戦術的優位性を得ることになった根本であると言われている。
これに対抗するためには艦船や大型兵器クラスの火力か、あるいは同じネクストの扱う火器しかない(国家解体戦争当時はネクスト同士の戦闘は想定されていなかったが、パックス・エコノミカの成立が企業同士の対立関係を生み出し、結果として武器性能の向上が行われたという説がある)。
また、コジマ粒子は機体に内蔵されるジェネレーターで常に生成されているため、通常の装甲と異なり、被弾によって減衰しても時間とともに回復させることができる。
ネクスト以外では、ソルディオスやフェルミに代表される大型機動兵器やエーレンベルクなど一部施設の防御システムとしても運用されている。
その防御能力はジェネレーターのコジマ粒子供給能力、パーツ各部のPA整波装置の整波性能と減衰抵抗に依存する。必然的に製造企業のコジマ技術の優劣がPAの優劣に直結するとも言える。
レギュレーションにもよるが、PA性能の高いパーツを揃えればミッション中に出てくる車両や戦闘ヘリ、MT程度の攻撃ならば全くダメージを受けない機体を作ることも可能。
またフレームパーツだけでなく、武装においても消耗したコジマ粒子を即時に回復させるコジマ粒子コンデンサやPAそのものを強化するための追加整波装置といった装備も存在する。
ただし、PA性能の高いパーツは総じてエネルギー消費値も高く使い勝手にやや難があり、さらに装甲そのものが薄くPA無しの防御力はかなり低い物が多い。
他にも弱点としてスナイパーライフルやレーザー兵器などの貫通性能の高い兵器に対しては効果が小さく(効果がないわけではない)、マシンガンなど小規模な火器による連続した弾幕やグレネードの爆炎などの容易に軽減可能である攻撃でも、被弾し続ければPAが大きく減衰してしまう。
また、レーザーブレードや射突型ブレードなどの格闘武器はPA貫通性能が非常に高く、たとえノーマルのそれであってもネクストにとって十分な脅威となる。
さらに外部のコジマ粒子の干渉を受けやすく、コジマ粒子濃度の高い環境ではPAは徐々に減衰していき、アサルトアーマーやコジマ兵器のような高濃度コジマ粒子を利用した攻撃を受ければ一気に減衰してしまう。
加えて、ネクスト同士が肉薄・接触することでも、互いのPAのコジマ粒子の流れが干渉・中和し合い、PAが減衰していくため注意が必要である。