ベルーカ・ソルト
べるーかそると
演:ジュリア・ウィンター
ベルーカ・ソルトとは、『チャーリーとチョコレート工場』のキャラクター。
甘やかされて育ったため大変わがままな性格をしている。
大金持ちの社長の令嬢で、父親に大量にウォンカバーを買ってもらい、2番目に金のチケットを引き当てた。
(ちなみに、包み紙を剥がしていた従業員はチケットを見つけた際にそれをネコババしようとしたが、間一髪父親に阻止された)
ナッツの部屋で良品と不良品の選別用のリスを欲しがり、工場長のウィリー・ウォンカから拒否されても頑なにほしがった。そのため強行してリスを奪おうとするが、逆にリス達に取り押さえられ、中身が空っぽと判断されてゴミ捨て場に投げ込まれてしまう。父親が助け出そうとするも、父親もともにリスによってゴミ捨て場に叩き落とされた(原作では母親も叩き落とされているが、本作では肖像画が投げ落とされている)。
最後は父親と一緒にゴミまみれで工場から出てきた。その際、ガラスの大エレベータを見てほしがったことからベルーカ本人は反省していない様子だが、父親は反省した様子で、「今のお前には風呂以外何も与えられない」と返し二度と彼女を甘やかさなくなった。つまりわがままが裏目に出た事による不幸だが、他の取り返しのつかないいたずらをくらった子供(バイオレット、マイク)たちに比べるとだいぶマシな方だとも言える。
また、工場に来たさいにも選別室でわがままを言っていただけで、オーガスタスやバイオレットのようにチャーリーをからかった訳でもマイクのようにウォンカをバカにしたりお菓子を破壊した訳でもなくその辺はだいぶマシな災難も然るべきものとも言える。
…だが投げ込まれたゴミ捨て場の先は焼却炉な為、
(燃やすのは火曜日だけらしいが今日がその火曜日だった)
でも運良く焼却炉が壊れていた。
もし焼却炉が壊れていなかったらこうなっていたかもしれない…
同じく『チョコレート工場の秘密』を原作とする1971年公開の映画『夢のチョコレート工場』では当時リスのシーンの再現が難しく、金の卵を産むガチョウに変更されている。
わがままぶりもより強調されており、工場内の行く先々で見たものを欲しがり、ガチョウを欲しがって癇癪を起こして大暴れした挙句、勝手に卵の判別機器に乗ってBAD(ダメ)と判別されて焼却炉へ落ちていった。
父親は慌てて追いかけて自分から焼却炉へ落ちたが、こちらも機械はBAD判定だった。
その有様はウォンカから「ゴミの多い日だ」と皮肉られた。
夢のチョコレート工場をベースとしたトムとジェリー版では本当に燃やされかけた。
それでも懲りずに父親に工場を丸ごと買うように強請るが堪忍袋の尾を切らした父親から「帰ったらたっぷり説教してやる!」と怒鳴りつけられ、退場していった。
ベルーカ(Verruca)とは、「疣(イボ)」という意味である。なお原書ではrが1つ少ない「Veruca」という綴りになっている。映画でも名前の綴りを教えてと言われた際、こう答えていた(なお、苗字のソルトは勿論「塩(salt)」にちなんでいる)。柳瀬尚紀による邦訳では、このキャラ名の由来を日本人にわかりやすくするために「イボダラーケ・ショッパー」という名前にされている(これは、柳瀬自身がこれまでに韻文文学やナンセンス文学を数多く訳している影響のため。柳瀬は、同じように他のキャラクターにも由来が分かるような独自の日本語名が充てている。なお、田村隆一による旧訳版や映画ではベルーカのままであり、他のキャラクター名もそのままとなっている)
ちなみにベルーカがウォンカに自己紹介した際、吹き替え版では牛につける「カウベル」だと思ってたと言われていた。