1916年9月13日生-1990年11月23日没
概要
ノルウェー移民の両親の元、ウェールズの首都カーディフで生まれ、成人後はシェル石油に就職してタンガニーカ(タンザニア)に赴任した。
第二次世界大戦が開戦すると現地で訓練を受け、イギリス空軍の戦闘機パイロットとして従軍した。1940年に誤った指示によって不時着し重傷を負ったが、回復後ギリシャに転任し敵機を5機撃墜してエースパイロットに認定されたといわれる。
しかし、ドイツ軍の侵攻によりエジプトに逃れることとなり、さらに事故の後遺症からパイロットを続けることが難しくなってしまったが、記憶能力と文才に感銘を受けた上司の推薦によってカナダを経由してアメリカのイギリス大使館へ赴任することになり、親英国化のプロパガンダに従事することになった。
パイロット時代の経験やアフリカの戦場で見聞きした馬鹿話を元とした小説を執筆するようになったが、有名作家であるC・S・フォレスターに飛行体験の取材を受けた際に渡したメモが高い評価を受け、デビュー作『簡単な任務』として出版された。
「奇妙な味」と評される風刺的でブラックな、短編小説や児童文学を多数発表しており、いくつもの作品が映画やドラマなどの映像化をされている。
脚本家としては、1967年の『007は二度死ぬ』、1968年の『チキ・チキ・バン・バン』を担当した。
作品
短編集
- 『飛行士たちの話』
- 『あなたに似た人』
- 『キス・キス』
- 『来訪者』
長編
- 『オズワルド叔父さん』
児童文学
- 『The Gremlins』:グレムリンの伝承を再構築し、現在におけるイメージを作り上げた。
- 『おばけ桃の冒険』:ヘンリー・セリック監督により『ジャイアント・ピーチ』として映画化。
- 『チョコレート工場の秘密』:3度映像化され特に2度目のティム・バートン監督による映画『チャーリーとチョコレート工場』が有名。
- 『魔法のゆび』
- 『父さんギツネバンザイ』
- 『ガラスのエレベーター 宇宙にとびだす』:『チョコレート工場の秘密』の続編。
- 『ぼくらは世界一の名コンビ!ダニィと父さんの物語』:『ダニー/ぼくらは世界一の名コンビ!』として映画化。
- 『ヘンリー・シュガーのわくわくする話』
- 『大きな大きなワニのはなし』
- 『いじわる夫婦が消えちゃった!』
- 『ぼくのつくった魔法のくすり』
- 『オ・ヤサシ巨人BFG』:スティーブン・スピルバーグ監督により『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』として映画化。
- 『へそまがり昔ばなし』:TVアニメ化。
- 『魔女がいっぱい』:1990年にジム・ヘンソン製作総指揮で『ジム・ヘンソンのウィッチズ/大魔女をやっつけろ!』として映画化。2020年に製作ギレルモ・デル・トロ、監督ロバート・ゼメキスという布陣で再映画化された。
- 『恋のまじないヨンサメカ』:『素敵なウソの恋まじない』として映画化。
- 『ふしぎの森のミンピン』
- 『ねぶそくの牧師さん』
- 『ミルデンホールの宝物』
自伝
- 『単独飛行』