下記ネタバレのため、注意して閲覧してください。
概要
現在、ファデュイ執行官第四位にして、孤児院「壁炉の家」の院長を務める「召使」アルレッキーノの本名。
英語表記はPeruere。
2024年4月17日に原神公式YouTubeサイトにて、彼女の過去を描くショートアニメ「燼中歌」が公開され、この名もその際に判明した。
経緯は不明だが、かつては彼女自身も、物心つく前から「壁炉の家」で育ったフォンテーヌの孤児であった。
だが当時より、邪眼や神の目を使わずとも奇怪の炎を操る力を持っており、先代召使クルセビナに目を付けられていた。この奇怪の炎を操る力は呪いのような物としてされており、次第に指先から腕へと広がっていった。
彼女はある「予感」をしている。もしこの黒い模様が腕から肩へ、さらに肩から心臓へと広がれば、自分という存在に何らかの「変化」が起こるだろう、と。
それゆえ「壁炉の家」の授業や他の孤児たちともあまり馴染めず、独りでいることを好む暗い性格だったが、6歳の時ペットであった蜘蛛の埋葬中に、同じ家の少女・クリーヴがケーキを持って声をかけてきた。
クリーヴ「スネージナヤの夜空には虹色のオーロラが出るんだって……大きくなったら一緒に見よう」
初めは会話こそ少なかったものの、時が経ち彼女と過ごしていく内、夢を語り合う仲にまでなった。そして彼女と、大人になったらスネージナヤのオーロラを共に見る約束を交わす。しかし……
クリーヴ「貴方はきっと良い王になるよ……ゴメンね……ありが……とう」
結局自由のない十年を過ごした後、クルセビナに「壁炉の家」の孤児同士で王を決める殺し合いを強要され、最期は望まぬ形でクリーヴを殺害。
生来冷酷な気質を持つ彼女はこの結末も予想していたが、いざ現実になって沸き上がったのは、彼女との約束を果たせなかった絶望と、自分達を弄びこの運命を強いた「お母様」への怒りだった。
彼女はそれから一年間の準備を得て、自ら王の座を奪い取るためクルセビナを襲撃する。
ペルヴェーレ「お母様……アナタには……無理だ」
死闘を繰り広げる中、一度は劣勢に立たされるものの、この戦いを切っ掛けに自身に秘められた力が覚醒。施設を吹き飛ばすほどの異質な赤黒い炎を顕現させ、クルセビナはそれに飲み込まれ死亡。
仮にも執行官が部下に殺害された事件は組織にとって大問題となり、彼女はスネージナヤで拘束・投獄される事となった。獄中、彼女は夜空に虹色のオーロラが掛かっていることに気付く。
皮肉にも、クリーヴとの約束は彼女の犠牲を以って叶う形となってしまった。
さらに時が過ぎ、この事件に目を付けた氷の女皇。道化を通して恩赦を与えられたペルヴェーレは自身の名を捨て、執行官の地位と召使の称号を継承した。
そして彼女は決意する。優しい外面で命を弄んだ「お母様」ではなく、依存などさせない「お父様」として「壁炉の家」の孤児を育てると。
「ついて来たまえ。これからは私が君を育てる。厳しく冷徹なお父様としてな……」
余談
- これらの事実を知っている人物は少なく、全容を把握しているのは伝説任務内で直接聞かされた旅人とパイモン。その他、リネ・リネット・フレミネも大筋を把握していると考えられる。ファデュイ内でも把握している人間は一握りだが、少なくとも「道化」はすべて見透かしていた模様。
- フレミネが引き取られたのはこの一件で「アルレッキーノ」となる数か月前の事で、間一髪で彼女に命を救われた形となっている。
- これらの事実を知らない人間からは「母殺し」の悪名として見做されており、その愛のカタチがマフィアやヤクザなど死別も多い裏稼業の人間に近い点も拍車をかけているのだろう。
- その事を彼女は「偏見」と認識している一方、自分の死生観がまともな人間とは程遠い事も自覚しており、偏見のままであった方が都合が良い事もあるとして、殊更に訂正するつもりも無いらしい。
- 伝説任務を踏まえた事で、ファデュイ内の人物ではタルタリヤに次ぎ旅人と特に友好的な執行官とも言える。旅人たちも彼女の恐ろしさは理解しているものの、リネたちの友人という立場もあって彼女からの「いざとなったら彼等の味方をして欲しい」という願いを快諾し果たしてみせた点からもうかがえる。
- 伝説任務後には「立場上対立は免れないかもしれないが、対立しない限りは個人として歓迎する」という認識になっている模様。
- クルセビナは死ぬまで「壁炉の家」の裏を上手く隠していたが、継いだアルレッキーノは早々にこれら旧体制の記録を全て焼却している。これも「家族とは恩で繋がるものではない」という彼女なりの考えで、過去を知った孤児たちから必要以上に恩義を抱かれるのを防ぐ為。
- 「壁炉の家」の絶対的権力者として君臨することで、時には子どもたちの壁となり彼らの自立を促す意図もある。
- リネを次期後継者に考えているのも、彼が聡明でリーダーシップがあるだけでなく、家族を守るために敵に立ち向かう勇敢な一面を評価している為である。
- クルセビナ戦の映像をよく見ると、ペルヴェーレは2種類の炎を使用している。おそらく前半に使用した赤い炎が神の目による炎元素、後半の赤黒い炎が彼女に与えられた最初の力「凶月血炎」による攻撃だと考えられる。
- 機密情報を抱えやすい任務上、家からの脱退・逃亡を望む者は確実に始末しなければならないが、彼女は自らの特殊な炎から精製した「記憶のみを焼き殺す薬」を完成させた事で、必ずしも命は奪わなくて済む様になっている。
- この薬を開発したのは「博士」であり、壁炉の家の記録上にある現召使と博士の唯一の取引である。先代召使と孤児の人身売買を行ってきた「博士」に対する殺意は凄まじいが、この薬に関しては感謝している様子。