概要
ゲーム「ポケットモンスターソード/シールド」に登場するホップ(トレーナー)とネズ(トレーナー)のBLカップリングタグ。
本編中ではジムチャレンジャーとジムリーダー、また、ホップから見て同期/友達(マリィ)の兄という関係にある。
以下、殿堂入り後及びDLC「鎧の孤島」「冠の雪原」のネタバレを含む。
本編
ホップが初めてネズに言及したのは、野生のポケモンが突然ダイマックスしてしまう騒動の最中、ダンデを探す為に向かったナックルスタジアム前での
「オレも やれることをやる! ネズさんに勝ってみせる!」
という台詞である。
この後ホップはスパイクタウンジムへ向かうことになるので、本編中で最初に二人が対面したのはこの際であると思われるが、ここでどのようなやりとりをしたのかがわかる会話は一切無い。
しかし、次に二人が対面するシーンの親密さ、また、ホップがバトルに対して悩んでいる最中のジム戦であったこと、その後明らかになるネズの性格などを考慮すると、スパイクタウンでお互いを知る機会となるバトルや会話があったと考えられる。
チャンピオン・ダンデの弟と実力のあるジムリーダーという関係上、ジムチャレンジ以前に知り合いだったという可能性もありえるだろう。
ジムチャレンジ・セミファイナルトーナメントを終え、チャンピオンカップも残すところ主人公とダンデの頂上決戦のみ、という物語にとって重要な局面で、ホップとネズの会話を初めて目にすることになる。
食事の約束をしたダンデが時間を過ぎても全く来ない、というシーンで、騒ぐホップの元にネズが突然現れるのだ。
「ノイジーな野郎ですね それだけ騒げるなら試合でもっと全力を出せたよね?」
「悪そうな顔と格好でまともなこと言わないでよ ネズさん! こっちはまじめなの!」
え、仲良しか………????
と思った方も多いのではないだろうか。この後ダンデがローズタワーにいることが発覚し、
「ネズさん ついでだからローズタワーに 案内してよ」
「(略)エール団みんなで 遊びに行くとしましょうか!」
「イエイ! ネズさん サイコー!」
となるのだが、これまでの二人がほとんど描かれていなかったにもかかわらず、明らかにホップがネズに懐き、軽口を叩いていることがわかる。
(ホップには、鎧島の道場に泊まる際「みんなの迷惑にならないかな?」という台詞がある等、常識的で慎ましい一面があるようだ。しかしながらネズに対しては、ついでだから案内して、と軽く言えることから、彼に心を開いていると窺い知れる)
その後、リーグスタッフの妨害に遭いながらも一行はネズの助けによりローズタワーに向かうことになる。不穏な状況にもかかわらずどこか楽しそうなホップとネズが微笑ましい場面だ。
「エール団よ ホップを呼べ!」
「(主人公)! ホップ! 今だ 行け 行きやがれ このヤロー」
タワーの前でホップ(と主人公)に一礼をするネズの姿も印象的である。ネズにとって、目標に向かって頑張るホップ(と主人公)はエールを送るべき存在なのだ。
殿堂入り後
本編ED前まででも仲の良さがわかる二人だが、殿堂入り後ストーリーこそが彼らの真骨頂だ。
殿堂入り後ストーリーはホップがまどろみの森で一人考え込んでいたり、ソッド・シルディとのバトルに集中出来ていなかったりと、明らかに思い悩んでいる状況からはじまる。
ホップとネズが再会するのはソッド・シルディを追った先のターフスタジアムで、主人公が到着する以前から協力してダイマックスポケモンから観客やスタッフ達を避難させていたらしい。
一行はダイマックスポケモンを鎮める為バトルに向かうのだが、ホップは自信を無くしており、ネズがホップの憧れであるダンデを引き合いに出しながら鼓舞する様子が描かれている。
「オレがついていっても力になれるかどうか……
皆の 足手まといになっちゃうかもしれないしさ……」
「多分ですけれど ダンデなら迷いませんね……道には迷うけど
行きますよ?」
「わ わかってるぞ!」
その後も主人公・ホップ・ネズの三人は一緒にダイマックスポケモンが暴れている各地のスタジアムを助けて回り、道中でホップを励ましたりからかったりするネズの姿を見ることが出来る。
三人はルリナから「見れば見るほど不思議な組み合わせね」と言われるが、ホップとネズの二人に関しても一緒にいるイメージはあまり無い、しかしながら会話のテンポがよく嚙み合っている、という不思議な組み合わせなのかもしれない。
「何も考えずに……と言うと バカみたいですが あいつはがむしゃらな方が らしいですね」
「一度 負けたくらいで 気持ちまで 負けては ダメです」
この辺りの台詞から、ネズがホップの性格をよく観察し、理解して助言していることがわかる。作中一ホップのことを気に掛けていると言っても良いのではないだろうか。
ヤロー曰く「ネズさん 兄貴だからなのか 何かと世話してくれますねえ」ということで、ネズの面倒見の良さは明らかだが、ホップに対して特に発揮されているようだ。真っ直ぐなホップの性格に少なからず好意を持っているように見える。
(作中には無いが、大の妹思いであるネズがマリィからホップの話を色々聞いているとすると、マリィとホップの初対面時の会話にある「さっそくファンがいるなんて すごいぞ!」も、ネズにとって印象が良かったのではないだろうか…… エール団に勝負をふっかけられた後にこの発言はすごいぞ)
キルクススタジアムではネズがホップに向けて満面の笑みを見せるシーンがある。
「褒められ慣れてないのか ニヤついて やがりますよ」
「も もう! うるさいよ ネズさん!」
二人の小気味良い関係性を表した重要な掛け合いで、ホップが”褒められなれてない”ことに気付くネズの慈しみを感じる場面だ。
各スタジアムを回った後、主人公とホップが暴走するザシアン・ザマゼンタと対峙する際にも、ネズは着いてきてサポートしてくれる。ホップがザシアン(ザマゼンタ)を追い一足先にまどろみの森へ向かうことになり二人は別れるが、最後の最後、ホップが夢を語るシーンの後にもネズが登場する。
「(主人公)や ネズさんとポケモンたちを助けてさ オレも誰かの役に立てるってわかった!」
二人の直接的な会話は無いが、ザシアン(ザマゼンタ)に認められ仲間となり、主人公とのバトルを経て、ポケモン博士になりたいという夢を見つけたホップのことをネズは見守っていた。
(勿論主人公やダンデ・ソニア・他に関わった人々の存在もあるが、)ネズが一緒にいたからこそ、ホップが新しい夢を見つけることが出来たと言えよう。
冠の雪原
ガラルスタートーナメントにてホップとネズがタッグを組むことは無いが、対戦時に専用台詞を見ることが出来る。
「いい顔になりやがりましたね? その成長を見せてください」
「いつでも伸びしろナンバーワン! 飛躍を見せるぞ! ネズさん!」
ここで初めてホップの背番号の語呂合わせである「飛躍」という単語が出てくる。
ホップを形容する最も重要な単語の一つであり、それが台詞として出てくる相手がネズだということが感慨深い。
ポケモンマスターズ
伝説ポケモンイベント「流星にほえる赤き盾」にて、ホップとネズ及びマリィの会話が見られる。
苦しむムゲンダイナとダイマックスしたポケモン達を同時に助けなければならない場面で、ダイマックスポケモンを元に戻してからダンデの元に向かおうとするホップに対し、
ネズは「弟が兄の心配をするのは当然です いかずに後悔するくらいなら いって後悔したほうがいいですよ」と声を掛け、マリィと共にダイマックスポケモンを引き受けている。
殿堂入り後ストーリー同様に、悩むホップの背中をネズが優しく押していることがわかる。
2023年2月、ホップの掛け合いボイス(特定のチーム編成時に再生される専用ボイス)が多数追加されるアップデートがあり、ホップとネズの掛け合いボイスも実装された。
セリフはポップからのみだが、
「飛躍を見せるぞ! ネズさん!」
という、ゲーム本編ガラルスタートーナメント時のセリフをボイス付きで聞くことができる。
2023年10月のアップデートで、ネズからホップへの編成時ボイス、及び二人が編成されている場合の勝利時ボイスも追加された。
ネズからホップへのの編成時ボイスは、
「ホップ! おまえの成長を見せてください!」
二人の勝利時ボイスは、
「伸びしろナンバーワン!」
「いい顔になりましたね」
となっており、ゲーム本編ガラルスタートーナメント時のセリフをアレンジしたものとなっている。
余談
- ED時点でホップは博士を目指し始め、ネズはジムリーダーをマリィに譲り引退した(シンガーソングライターに専念すると思われる)ということで、トレーナーの第一線から退いた者という共通点がある。
- ホップの名前の由来はビールの原料である「ホップ」だと思われ、ネズがジンの原料である「ジュニパーベリー=西洋杜松」だとすると、二人ともお酒にまつわる名前である。「ドッグスノーズ」というビールとジンのカクテルも存在する。
- ホップの二次創作には白衣・眼鏡等のポケモン博士として成長した姿が多く見られるが、このカップリングにもそういったものが多い傾向がある。成長する年下攻め、という構図が魅力的だ。