CV:石塚運昇
概要
ヤキニクロードに登場するキャラクターであり、本作で野原一家を追い続ける悪の組織「スウィートボーイズ」の首領であり、事実上のラスボスとも言える。本人曰く伊豆半島一の汗っかきと称し、野原一家と初対面した際には湯船に浸かりながら会話する程でもある。冒頭に登場した白衣の男の弟であり、弟の分際で彼をバカ兄、ダメ長男と罵っている。
活躍
彼こそが野原一家を凶悪犯一家に仕立て上げ、全国から追われる羽目にさせた張本人である。
彼の本当の狙いは兄弟で開発した催眠増幅装置「熱海サイ子」の起動であり、それを起動させる為に野原一家を熱海まで追い詰めさせたのである。
彼曰く元々は地元の熱海の活性化の為に開発されたのだが、兄はそれを他の企業に売り渡そうと企み、弟を裏切り熱海サイコを持ち逃げしてしまったのだ。更にあろうことか、兄はその起動パスワードを冒頭の野原家の朝の会話として記録してしまい、それを知らされた彼は是が非でも熱海サイ子を起動させる為に自身の配下でもあるスウィートボーイズの兵力と技術を総動員させ、野原一家を全国指名手配に仕立て上げ、捕えようとしたのである。
そして、自らの算段通り、野原一家をスウィートボーイズの熱海本部へ連れて来させる事に成功し、上記の事情を説明し熱海サイ子の起動の協力を依頼し、無事に起動出来れば濡れ衣を晴らし彼らを春日部へ帰す事を約束する。
結果、73回ものNGを繰り返しながらもようやく熱海サイ子の起動に成功した。
ところが…
「解放すると言ったのは…嘘だよ〜ん!」
実は彼の真の目的は熱海サイ子による人間の催眠支配であり、表向きは熱海活性化等と豪語していたがそれは真っ赤な嘘であり、実際は装置を使用する者が脳内で暗示を掛ければ周りの人間がその通りに変わってしまうという恐ろしい機械だった。
その上、熱海サイ子を起動させる毎に肉声が必要であり、おまけにパスワードの書き換えすら不可能である。つまり、彼が熱海サイ子を起動する毎に野原一家の肉声という「鍵」が必要であるが故に解放するはずも最初から無く、自分の欲望の為だけに野原一家を一生監禁させようとする身勝手な計画を打ち明けた。
更にその際、彼は何故このような恐ろしい計画を立てたのかを野原一家に打ち明けた。
実は元々スウィートボーイズの本部は観光ホテルであり、彼と兄はそのホテルの兄弟として生まれ生活していた。
だが、不況の煽りを受けホテルは倒産。その際、熱海の人間は誰も自分達に不幸に目もくれず、見捨てられたと自覚しそれを機に熱海の人間に復讐を誓い、今回の熱海サイ子を利用した計画を実行するという単なる逆恨みでとても甚だしいものだった。
当然、野原一家は彼を許す訳は無く、反旗を翻そうとするが、彼は熱海サイ子の起動させ、野原家を含む熱海中の人間をニワトリ、トイレ、カッパ、寿司等あらゆる物にまで変身させ、混乱に陥れる。
だが、その隙をついて野原一家は熱海サイ子を奪い返し、しんのすけに装着させ起動してしまう。
その結果、周りはしんのすけが脳裏に描いたぶりぶりざえもんだらけになってしまい、更に大混乱。それでも彼の特徴でもある汗っかきを思い出し、なんとか彼を見つけ出す事が出来たが、後一歩のところでロープウェイで逃られてしまう。
だが、野原一家の恐ろしいパワーでロープウェイのケーブルを綱渡り、遂に彼を追い詰めた。
それでも往生際の悪い彼は本当は自分は熱海が好きなのに自分達を見捨てられた事が悔しかったと訴え、熱海サイコの機能で自分自身が熱海そのものになるという最終目的を述べた上で協力を求めるが、それに対しありもしない冤罪で家族との平穏な生活を奪われた挙句騙されて自由まで奪われかけたひろしは
「アンタが熱海LOVEなら…
こっちは春日部LOVEだぁぁー!!」
と怒鳴りつけ、彼を殴り倒した。
そして、ひろしはしんのすけにいままでの落とし前をつける為に熱海サイ子を起動させた。
しんのすけは熱海サイ子を使い、これまでスウィートボーイズの計画を破断させ、スウィートボーイズの本部は観光ホテルに変わり、彼はそのオーナーとして真面目に働くように暗示させ、最後に熱海サイ子自体は初めから存在しなかったと暗示を掛けて熱海サイ子を消滅させた。
その後の彼の描写は明らかにはされていないが、おそらく熱海サイコで改心し観光ホテルで働いていると考えられる。
余談
野原一家の春日部までの帰りの電車賃は、その後目覚めたボスが支払ったらしい(映画パンフレットの声優座談会のコーナーより)。