概要
1914年から1961年にかけて活躍した航空機メーカー。
デファイアントを筆頭とするだs…ゲフンゲフン、独創的な機体で(様々な意味で)定評のあったメーカーである。
主に他社の下請けとして航空機を製造していたが、デファイアントやオーバーストランドなどのオリジナルの機体も幾つか手がけている。
現在では末裔がGEエアロスペースの傘下に入っている。
回りもの一筋・ボールトンポール
ボールトンポールはどういうわけか「動力、特に空気圧で旋回するもの」に対して異様な熱意を持ったメーカーであった。
回転式の砲塔を搭載したことで有名なデファイアントに始まり、世界ではじめて動力式砲塔を搭載した爆撃機オーバーストランド、さらに末期にはメインエンジンからの圧縮空気供給で稼働するファンで上昇するVTOL旅客機なんてものを考案していたこともある。
まあ、大抵の場合結果はお察しください…という代物であったが。
本当に駄作しか作らなかったメーカーなのか?
ボールトンポールの機体はいろいろな意味で微妙な機体が多く、ともすれば「駄作機メーカー」と見られてしまうかも知れない。
しかし、本当にそうだろうか。
オーバーストランドの「回転式の砲塔」は、ステルス機が実用化されるまで自衛用の装備として爆撃機には必須の装備であったはずだ。
本当に「動力で回転する砲塔」がどうしようもない装置であれば、こんなものを装備した軍用機なんてのはそもそも後の世に出てこなかったであろう。
また、JAXAが興味深いエンジンを研究していると言われている。
http://repository.tksc.jaxa.jp/pl/dr/AA0000448000
https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00368/contents/00007.htm
これは「コア分離型超高バイパス比ターボファンエンジン」というものである。
コアエンジンからの高圧空気を別に設けたリフトファンに供給し、稼働させるというものである。
…このエンジン、先ほど書いた「ボールトンポールが末期に考案したVTOL旅客機」の上昇用機構そのものではないだろうか。
あの発想は決して間違ってはいなかった。それを日本が証明したのだ。
ボールトンポールは決してしょうもない発想ばかりをしていたメーカーではない。
使い方を間違っていた(デファイアント)り、あるいは時代が全くと言っていいほど追い付いていなかった(超高バイパス比ターボファンエンジン)だけなのだ。